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奏でる (1604) (04-05-17 00:17)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:しにを
月姫&歌月十夜>恋愛 | 短編読切 遠野志貴 遠野秋葉

もともと専門の演奏家を目指していた訳ではない。
 生け花やその他の習い事同様に、何か楽器のひとつもと始めた物。
 遠野家の一人娘として、それぐらいの嗜みも必要という事だろう。
 なんでヴァイオリンだったのかは憶えていない。
 かなり大きなグランドピアノだって家にはあったのに。
 誰かの趣味だったのだろうか。

 他の教育と同じように、私には拒否する権利はなかった。
 それに、拒否しようという意志もなかった。
 そういうものなのだと幼い時から思っていたのだから。


 ヴァイオリンを弾く秋葉の姿を、淡々と描いただけです。
 話としての起伏も乏しいので、秋葉好きの方なら

病臥に惑う (10254) (04-05-13 01:47)

凛グッドエンド後日談。
 夢見るおひめさまと、苦悩するおうさま。

 ―――その匙を見て、ふと思った。これなら或いは、もしかして。
 差し出される茶碗。伸びだしそうな手を抑え、視線を合わせず俯いて。
『―――桜?』
『……先輩。腕に力が、入りません』

 ……どうかすると、最近は埒も無い思いが頭をよぎる事さえある。朝から晩まで弛み切り、縦に横にと転がる毎日。愛しい人は傍らに。望みがあれば叶えてくれて、出て来る料理は芸術の域で。
 ―――これこそ、真に王の暮らしなのではなかろうか、と。

 懐剣は何より胸に近く在る、と言う話。

 加筆修正の上、『西奏亭』様にお預かり頂いております。

小春の日和、甘苦し (7783) (04-05-13 01:36)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:うづきじん
Fate/stay night>ほのぼの | 三人娘 リーズリット・セラ

セイバーエンド後日談。
 (『スウィートビター・メイプルシロップ』改題)
 その日少女は、街往く中で珍しいものを目に留めた。

「……甘いもの、嫌いって言ってたけど」
 指先に付いた餡子を舐め取る。あれから仲良く二匹づつ、袋の中身を片付けて。
「気に入ってもらえて、良かった」
 にやにやと―――自覚はしてるが、抑えられなかった―――彼女を見やる。熱いお茶缶を握り締め、恥ずかしそうに俯く彼女。
 クール・ビューティーな外人さんが、三口で鯛焼きを片付ける姿と言うのも。中々見れない、観物だった。
「……その。美味しかったもので」

 加筆修正の上、『西奏亭』様にお預かり頂いております。

虎が猫になった日 (12288) (04-05-10 00:53)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:40%の60L
Fate/stay night>恋愛 | 18禁 衛宮士郎 藤ねぇ

「ああ、藤ねえ、ここにいたのか……!」
 昨夜私をお嫁にいけない身にした極悪人が訪問してきた。
今さっき起きたばかりだというように寝癖はつっきぱなしで、かろうじて服は
身に着けていたけどボタンは掛け違えてるわ社会の窓は全開だわ、
おまけに肩で息しちゃって、まるで―――、
 「よかった、起きたらいなくなってるもんだから、
てっきり家に帰っちまったのかと……。」
―――思って家中を探し回ったと言わんばかりじゃないのさ、




 64さんから西奏亭に頂きました。
 副題は「膣痙攣藤ねえ復讐戦」
 直接の続編でないですが、対藤ねえなSSとして前作を意識されてます。
 実に力強い、藤ねえと士郎のお話。

胸中、穏やかならず (17921) (04-05-07 08:18)

セイバーエンド後日談。
 ぶるぶるとふるえてゴーゴー。

「桜さんなら大丈夫だと思うよ。料理も上手いし、綺麗だし。……大きいし」
「……はい」
 最後の言葉に、思い出してしまう。誉めてくれるのは嬉しいのだけど。
 ―――三枝先輩。
 上には上が、いるんです。

「ところでイリヤ」
「なに?」
「料理に一番重要なもの。何か分かる?」

 七センチの憂鬱。



 ※こちらの投稿掲示版に掲載されていたものを見直し頂いた上で、西奏亭に
 転載致しております(うづきじんさんの部屋に掲載)

りずせら (10560) (04-05-07 08:17)

セイバーエンド後日談。
 時に同じくして想いは暴走する、という話。


「私たちは人間じゃない。軽々しく人の街に降りて行って、もし何かあったら」
「……イリヤにせがまれて、ケーキ買わせに行かせた癖に」

「セラ。イリヤの為」
 まほうの呪文を唱える。

『―――だから。理想は理想として、それとは別に。現実に伴侶がいても良いと思うの』

『あ、シロウが望むのなら逆でも良いよ。私が人形になってあげる。可愛がってくれるのならね』

 ―――ようこそ。エミヤシロウ。


   
 ※こちらの投稿掲示版に掲載されていたものを見直し頂いた上で、西奏亭に
 転載致しております(うづきじんさんの部屋に掲載)

慎ましやかに桜呼ぶ (10034) (04-05-07 08:16)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:うづきじん
Fate/stay night>ほのぼの | 短編読切 間桐慎二 ライダー

桜トゥルーエンド異聞。
 マテリアル以外に救いの無い、彼の物語。


「……やあ、久しぶりだね。ライダー」
 高いだけでひ弱な体躯。涼し気に見えて卑屈な眼。器用にも増長と劣等感とを混合させた、その口調。
 頭の先から爪の先まで、一から十まで気に障る。
「お久しぶりです、シンジ。覚悟は良いですか」
 これだけ大きい屋敷なら、きっと悲鳴は漏れないだろう。
「ちょ、ちょっと待」
 取り敢えず。死なない程度に、自慢のすかし面を一発殴りつけてみた。



 ※こちらの投稿掲示版に掲載されていたものを見直し頂いた上で、西奏亭に
 転載致しております(うづきじんさんの部屋に掲載)

甘味に咽る (9537) (04-05-07 08:14)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:うづきじん
Fate/stay night>ほのぼの | 短編読切 セイバー 三人娘

凛グッドエンド後日談。
 小春日和の昼下がり、平和な休日の一幕。


 悲しげに、何も乗っていない皿を見つめる少女。
 どこか微笑ましい光景に、口元がほころんで。
「モンブランとアメリカン。―――二つずつ」
 財布の紐も、綻んだ。
「良かったら、どうぞ」
 少女は。信じられないものを見る顔で、こちらを呆と睨みつけ。
「―――カネ。貴女は、良い人だ」
「……それはどうも」


 一介の女学生が騎士王と(で)遊ぶ話。

 
 ※こちらの投稿掲示版に掲載されていたものを見直し頂いた上で、西奏亭に
 転載致しております(うづきじんさんの部屋に掲載)

天抜き・白濁液篇 (3724) (04-05-03 00:54)

絵の無い4コマ漫画というか、何と言うか……、
 の、局地戦的テーマでの競作になります。
 参加者。
 阿羅本さん、MARさん、権兵衛党さん、ASHさん、
 Syunsukeさん、風邪原さん、のちさん、わたるんさん、
 かがみゆうさん。あと穴埋めでしにを


 注意書きを読んだ上で進んで下さい。
 一応西奏亭の130万ヒットのお祝いとの事ですので、数も
130本揃えてみました。

全男子渇望のイベント1 (7475) (04-04-27 01:31)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:権兵衛党
TYPE-MOON全般>ほのぼの | 長編完結 18禁 衛宮士郎 藤ねぇ

ひっそりと現れた人の気配に目を開けると、枕元で俺を覗き込む人影がある。
 いや、人影なんてあいまいなモノじゃない。見当はすでについていた。
 何より、俺がそうである事を望んでいた。
 それはこの十年間ずっと俺の側にいてくれた人。
 俺を見守り、そして俺がずっと見続けて来た人。
 確かめる為に名前を呼ぶ。
 それは――

「……藤ねぇ?」
「うん。こんばんは士郎」




 権兵衛党さんによる西奏亭への贈り物ですが……。
 藤ねえじゃむにゃむにゃと云う方に読んで貰いたいです。
 いいです、凄く。思い入れが溢れています。
 それと「月姫」は○○だったのに「Fate」は……と嘆いた方にも。

友達の彼女 (6832) (04-04-27 01:24)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:しにを
Fate/stay night>ほのぼの | 短編読切 衛宮士郎 間桐桜 柳洞一成

「あの、雌狐めがあああーーーーッッッ」

 ドアを開けるが否や、今まで悠然たる姿で廊下を歩いていた元生徒会長の口か
ら咆哮が迸る。

「聞け、衛宮……、また、あの……」

 しかし、ぴたりと勢い込んだ言葉が止まる。
 開けた口はそのままに、動きすら停止している。
 肩書きを次へと渡してなお、実権の幾ばくかを握っている柳洞一成をして、こ
んな状態になるのは、極めて珍しい事だった。
 それほどの、予期せぬ光景が一成の前に広がっていた。



 桜エンド後の日常物です。
 一成と士郎とのやり取りを描きました。
 学校舞台ですが、桜のお姉さんは出て来ません。念の為。 

率直に凛様膣痙攣になる (16839) (04-04-24 00:34)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:40%の60L
Fate/stay night>ギャグ | 18禁 衛宮士郎 遠坂凛 藤ねぇ

して、何故このような講釈を冒頭にたらたら述べ続けているかというと、
むろんこれはこれから明かす重大事実の前フリにすぎない、

 なんと、我らが凛様がこの膣痙攣を引き起こしてしまったのだ。

むろんその陰部はカラの仰向け器というワケではなく、
愛する士郎の男性自身がライブで入れられているスンポーであるから、
さあ大変。
 ちなみにライブ=今、
 ライブ=生、
意味多重、



 タイトルで全ての紹介になっている気がしますが……。
 とんでもない事態から始まる、尋常でない展開。
 お楽しみください。 西奏亭への贈り物です。

終わりて後の (5427) (04-04-22 00:21)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:しにを
月姫&歌月十夜>恋愛 | 18禁 遠野志貴 遠野秋葉

 で、あるのに、唐突に志貴から発せられた言葉は、そんな二人の共有体験に
異を挟むようなものであった。
 同じ言葉でも、志貴が違った態度であれば、秋葉はあっさりと一笑にふした
かもしれない。あるいは頬を膨らませ、軽く拗ねるような仕草を取ったかもし
れない。
 しかし、今の志貴は、秋葉に不安をもたらせた。
 志貴にしてからが、言い出し難そうな、内心の疑問を隠せども隠し切れぬ、
そんな表情をしていたから。



 秋葉と志貴との交歓のひと時。
 しかしその後で、志貴はある問いを口にする。
 それは……。
 終始ベッドの中のお話です。甘々。

六道遊化 (1000) (04-04-12 00:18)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:しにを
Fate/stay night>シリアス | 短編読切 アサシン

 焦燥の念に駈られてもおかしくはない時に、男は悠然と心身を律していた。
 僅かに瞳に憂愁を滲ませるのみで。

「我が事終わるか……」

 呟く声は静かであった。
 諦観の色を含み、それでもなお澄んでいた。
 空を眺めていた視線を下げる。
 己が腕を手を見つめる。
 体を、足を見つめる。
 佐々木小次郎という名を与えられた体を見つめる。



 某企画用として書いたものですが、一時退避で自サイト掲載。
 セイバールートでの主死亡後の姿を描いております。
 とりあえずはまっとうに、書いています。
 どう映るのかは別として……。

色、混ざりて (1877) (04-04-06 04:37)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:のち
月姫&歌月十夜>ほのぼの | 短編読切 遠野志貴 遠野秋葉

 いつものように朝を起きると、琥珀が戸を叩く。
 不思議なことに、琥珀は私が起きる時間を、予測出来るようなのだ。
 ほとんど時間差無く、叩かれる音は、しかし、いつもよりも興奮気味だった。

「秋葉さま、外を見られましたか?」

 そう、窓に映るのは、ちらほらと降り積もる雪。
 比較的雪が多いこのあたりでも、こんなふうに積もるのは随分と久しぶりだ
ろう。
 なにせ、昨夜はまったくと言っていいほどの快晴だったのだから。




 雪の朝の遠野家の情景。
 ちょっとした小道具を用いて、鮮やかに秋葉と志貴を描いています。
 ぜひ味わってみて下さい。(西奏亭への頂きものです)

酒精に漂う (3135) (04-04-06 03:56)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:のち
月姫&歌月十夜>シリアス | 短編読切 遠野志貴 乾一子

 そうだ、酒を初めて呑んだのは、ここでだった。
 唐突に思い出して、目を天井に彷徨わせて、少し、記憶を掘りおこす。
 茫然とした顔で、盃を持ち上げたまま、俺は考えに耽る。
 ああ、そういえば、秋葉が考え事する時にはちゃんとそういう顔をして下さ
いって、小言を言っていたっけ。
 横からそんなことを思い出しながらも、俺は過去を振り返っていた。



 酒という小道具を使っての、志貴と一子さんのお話です。
 独特の語り口での、何ともいえない雰囲気が醸し出されています。

 IFS (Ichiko Festa in Seisoutei) 実行委員会を通して西奏亭に
頂きました。

電話を受けて (5954) (04-04-03 00:11)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:しにを
Fate/stay night>ほのぼの | 短編読切 衛宮士郎 遠坂凛

 はい、遠坂……、なあんだ、士郎か。
 え…、冗談よ。この電話だとほとんど知っている人いないし、最初からもし
かしたらと思ってた。
 うん、そう。
 ええと……、そうね、1週間近く経ってるわね。
 ちょっと没頭してた。
 ごめんなさい、指導を怠って…、いい? そんな事ないわよ。
 約束だし、これはわたしの義務なんだから。
 その分、びしびしやらないといけないわね。
 なにを怯えているのかな、つけを回すなって、ふうん、そう思ってたんだ。
 あ、露骨に話題を変えようと…、そうじゃない



 遠坂家に掛かってきた、士郎からの電話。
 それを受ける凛。
 凛グッドエンド後での、出来事です。

Anemone (7334) (04-03-31 06:22)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:10=8 01
Fate/stay night>恋愛 | 短編読切 セイバー アーチャー

 そこで、ようやく思い出す。
 彼女の存在を。
 忘れるはずもない。自分にとって、彼女がどれほど特別なのか語りきれない
ほどに、大きなものとして存在している。
 ゆったりとした足どりで寄ってくる彼女。
 改めて彼女へと向き直り、そっと微笑みながら頬を撫でるように手を伸ばす。

「――――セイバー」

 だが。
 穏やかな声とは裏腹に、指先はそっと彼女の身体をすり抜け、そのまま彼の
身体を文字通り通り抜けていった。
 まるで、夢か幻のごとく。



 西奏亭への頂き物(というか、強引に頂いて……)作品です。
 アーチャーとセイバーの再会のお話。
 独特の設定を綺麗に描かれています。

その選択の果て (15457) (04-03-28 22:20)

 こうなったのは俺の責任だというのに、その結果を見届けねばならないのに、
俺は視線をそらしてしまっていた。
 けれど。

「あなたは衛宮士郎を愛している、と言ったのにね。片思いだったみたい」

 耳に入ったのはやはり楽しそうなキャスターのその声。
 意味を理解するのに数秒かかった。

「――な、に?」

 その台詞に思わず顔を上げていた。



 凛シナリオの、さる分岐からのお話。
 権兵衛党さんが、藤ねぇへのあらん限りの想いをぶつけた作品です。
 故あって、この力作を西奏亭に頂いております。
 読んで下さい。思い入れをもって書く事が、どれだけ作品を活かすのかを。

お願い (12943) (04-03-25 00:20)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:しにを
Fate/stay night>恋愛 | 短編読切 18禁 衛宮士郎 遠坂凛

「今日は遠坂にしたい事あるんだけど」
 本格的に始める前に、言い差しておく。
 相手の顔が正面にないのが少し間抜けで、少しありがたい。
 胸に当たっていた柔らかい感触がもそもぞと位置を変える。
 脇から背に回されていた手が、少し力加減を変える。

「ふうん、何かしら?」

 肩の辺りにつけられていた遠坂の額が動く。
 抱き合ったままの格好はそのままに、首だけをこっちに向ける。



 士郎がした、凛へのお願いとは?
 捻りなく、畳1畳で終始してしまうお話です。
 ちなみに後ろなお話なので属性外の方はスルーして下さいませ。

りずせら (4951) (04-03-25 00:14)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:しゅら
Fate/stay night>ギャグ | 短編読切 リーズリット・セラ

「リズ、貴方掃除はやったの?」
「……どうせまた散らかる、だから、いっその事散らかったままで」

 パンチでグー



 といったお話がたくさん収録されております。
 もともとは、しゅらさんがご自身のサイトで不定期掲載されたもので、
ご好意でまとめて頂き、西奏亭に掲載しました。

別離 (1875) (04-03-21 01:13)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:しにを
Fate/stay night>シリアス | 短編読切 衛宮士郎 間桐桜

 誰もいない衛宮の家は、寒々しいものだった。
 こんなに静かで、こんなに冷たかったんだ。
 ぼんやりと考え、そして思い直す。
 これが普通だったのだと。
 別に目新しいものではない。
 ほんの少し前までは、いつもこうだった。
 ここに住んでいるのは自分だけ。藤ねえや桜はあくまで、帰るべき場所が他
にあった。
 夜は一人なのが当たり前。
 なのに、なんで一人でいる事に、こんなにも違和感があるのだろう。


 桜シナリオのさるエンド後のお話です。
 明るいお話ではありませんが……。

「妹」&「被写体」 (1869) (04-03-18 00:38)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:のち
月姫&歌月十夜>ほのぼの | 短編読切 遠野志貴 遠野秋葉

 通り過ぎる冷たい風のせいで息を白く吐き、肩を上下させながら、一所懸命
に歩いている。
 意地っ張りな妹だから、合わせてくれなどと言うことはない。
 黙って、不機嫌になりながら、顔を真っ赤にさせてついてくる。
 それを見ずとも、俺にはわかる。
 そんな秋葉の様子が。     (「妹」より)


 秋葉を描いた二つのお話です。
 短いですが、雰囲気が素晴らしくて、読み終わっての満足感があります。
 西奏亭への頂き物です。

天抜き競作・カゲロウ篇 (1953) (04-03-08 00:18)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:多数
Fate/stay night>その他 | 短編読切 イリヤ 藤ねぇ

イリヤと藤ねえがカゲロウを眺めて……という形を基本フォーマットとしての天抜きです。

真さんを皮切りに、参加者14名、作品数34本。
参加者:真さん、しゅらさん、倦怠感さん、MARさん、山口 遼さん、
    瑞香さん、 阿羅本さん、jinroさん、てぃーげるさん、
    BBCさん、須啓さん、神無さん、Syunsukeさん、しにを
追加分として、Jinroさん、西紀貫之さん、しにをで9本。

 似て非なる書き方など、お楽しみください。

呪い (3367) (04-03-03 06:08)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:しにを
Fate/stay night>シリアス | 短編読切 セイバー キャスター

 今までの私ならば文句を言えず、打たれ続けただろう。
 けれど、今は、否定する。
 この呪われた運命を憎悪する。
 けれど、何が出来よう。
 私は―――

 その時だった。
 立ち尽くし、ただ宗一郎様を見つめていた私の、停止状態を破った闖入者。
 雷の如き怒りの声。
 罪を告げる言葉。

「キャスター―――貴様、主に手をかけたな……!!」

 声に顔を動かすと、苛烈とも言える瞳が私を睨んでいた。
 ああ、と瞬時に悟る。彼女が何を見たのか。彼女がどう認識したのか。



 桜ルートにおけるキャスターのお話です。
 あの場面を、キャスター視点で描いてみようといった趣旨になっています。