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そんな時――カタン、と微かな音がした。
「?」
始めは、桜が部屋の前に来たのかと思った。まだ、正式に結婚していない以上、同じ部屋で寝るのは流石にどうかと思い、寝所は別々にしているのだけど……どちらかが、どちらかの部屋へと愛を語らいに来るのは珍しいことではない。
だったら話は別だ。明日辛くなるとか、そんな事は問題じゃない。俺も桜も、こういう事は妙に気恥ずかしくて最近はご無沙汰だったのだ。だから、密かに、夜な夜な心待ちにしていた彼女の気配に、俺は若干体温が上がるのを自覚する。
「……?」
以前、寄稿したSSです。18禁。
出演キャラは、士郎と黒セイバーです。
「……」
電灯もまばらな、真っ暗な道を走る。本来なら、俺が全力を出しても不可能な、有り得ない速度で。タイムを計る余裕なんて無いが、百メートルを七秒切るくらいの速さではないだろうか。
いかに人通りが少ない深夜とは言え、こんな異常な連中が誰にも見咎められないのも、遠坂が姿隠しか何かの魔術を使っているんだろう。
つい、さっきの事を思い出す。
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本編では接触がない、アサシンと凛コンビのSS第14話です。
なかなか話が進みませんが、暇潰しになれば幸いです。
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女魔術師は見た
(17174)
(08-08-07 01:13)
秋も深まったとある日。わたしは、衛宮邸に用意された自室にて、
一人悶々と頭を抱えていた。
「参ったわね……」
このような時、一体どのように行動すればよいのか。その回答は、
わたしの短い人生の中には無い。だから、頭を抱えるしかない。頭を
抱えたところで解決はしないという事は判っているんだけど……
それ以外、気を紛らわせる方法が無かったりする。
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以前、寄稿したSSです。18禁ですので、注意してください。
よく考えると、HPで18禁を公開するのは初めてかも。
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遠い日を思い出して
(6975)
(07-08-13 04:12)
わたしは今日も、衛宮邸の門を潜った。もう、この家に通い始めて
どれくらいになるのか数える気も起きない。
それでも、この家に初めて入った日は覚えている。彼が聖杯戦争に
参加した日だ。それから数日後、わたしはどういうわけだか、この
家に自室さえ持つことになった。
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聖杯戦争から五十年ほど。既に寿命を予感していた凛は、管理していた衛宮の家で有り得ない人物と出会う。
そんな感じのシリアスです。
暇潰しにでも成れば幸いです。
■
結婚前夜
(4228)
(06-12-23 21:19)
「早いものね。もう明日か」
「ああ、そうだな……」
わたしの独り言めいた呟きに言葉を返すのは、衛宮士郎である。
HF後、明日行われる予定の士郎と桜の結婚式に参加するため
帰国した凛の話です。ライダーもちょっと登場。
暇潰しにでも成れば幸いです。
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記憶の葬送曲
(3853)
(06-12-20 21:27)
「さて」
実際に凛と共に学園に登校してみると、奇妙な
結界が張られていた。凛は随分と驚愕したようだ
が、アーチャーにとっては意外な事ではない。
磨耗した記憶でもはっきりと覚えている。
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以前、「穂群原学園日誌」という同人誌に
寄稿したSSです。アーチャーのシリアスです。
暇潰しにでも鳴れば幸いです。
「うぅ……いったぁ……」
頭が痛い。頭が重い。頭が熱い。さっきから、
脳に伝えられる刺激の大半は、そんな感覚だった
りする。
考えるまでもない。典型的な風邪の症状だ。
Fateエンディング後の、士郎と凛の物語です。
細々と書いてます。
第五章をアップしました。
暇潰しにでもなれば幸いです。
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じゃじゃ馬な心
(5486)
(06-10-28 21:13)
聖杯戦争から早数ヶ月。快晴なら、油断すると額に
うっすらと汗さえ浮かぶほどの陽気に溢れる空気の
中、衛宮家の道場はそれ以上の熱気に包まれていた。
極上症候群さんの「赤いあくまと正義の味方」という
アンソロジーに寄稿させていただいたを許可を得て
公開いたしました。
暇潰しにでもなれば幸いです。
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下らなすぎる協奏曲
(7664)
(06-08-07 23:08)
「これってどう思う?」
「……いや、どう思うって言われてもね……」
我ながら、気の抜けた返事だと思う。
美綴綾子は、面倒見の良い性格だと部活仲間や友人達からは言われている。
それは、私自身も認めるところだ。しかし、モノには限度というものがある。
そんな事を相談されてもどう答えろと言うのだろう。
だらだら、女二人がだべってます。そんなお話です。
暇潰しにでも成れば幸いです。
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影津遠谷
(5506)
(06-04-19 00:28)
ある晴れた日。遠坂の家の掃除も一段落したので、何となく気分転換に家の周りを散策していると、いきなり嫌な奴に会った。
こつこつ、と厳かな足音を立てるのは、銀の髪と金の瞳を持つ修道服に身を包んだ少女だった。名前をカレン・オルテンシア。
ほのぼのというか。
hollowというか後日談というか、そんなところでこの二人はこんな会話を交わしてるのかなと思って書いてみました。
暇つぶしにでもなれば幸いです。
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ご報告を致します
(2744)
(06-01-02 20:43)
足はしっかりと前に進んでいる。少しずつ、目的地に近づいてはいるのだろう。
そして、一歩一歩、歩く度に手に持った桶は重くなっているような気がする。
ちらりと、右手に持った桶の中を覗き込む。そこには、当然ながら古ぼけた柄杓しかない。
そうして、林の中を通る道を黙々と歩き続けると――
倫敦へと旅立つ前、凛はとある墓地に赴く。そんなお話です。
暇つぶしになれば幸いです。
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親と子
(2601)
(05-10-07 18:37)
「こんにちわ。やはり、イリヤさんだったか」
「ええ。奇遇ね」
私は、そう言いながら、ここはイッセイの寺で、別に会うことなど不思議でも何でもないことに思い至る。ここは、イッセイの寺だ。むしろ、自分の方が部外者になるだろう。この程度の事も口に出すまで思い至らなかったとは、やはり今の私は少しおかしくなっているようだ。
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リクエストいただいたSSです。
暇潰しにでも、楽しんでいってください。
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決まり切った運命の結末
(6260)
(04-09-08 03:07)
「――士郎」
男が振り返ると、そこにはかつての戦友だった少女――いや、既に女性という呼称が相応しいまでに成長した遠坂凛が立っていた。
「……何だ、凛。見つかったのか」
「違うわよ。そんなすぐに見つかるような三流の真似、私がすると思う?」
Fateエンディング後、士郎は愛し合った彼女と再び出会う。しかし……
といった内容です。基本的に暗めのお話ですが、完全にダークじゃありません。
暇潰しにでも、楽しんでいってください。