□ 『水面の月』 (5411) (04-08-04 21:10)
波打たない水面はまるで磨き上げられた鏡のように夜空を映していた。
真円の月。揺らぐことなく、すぐ手に届く距離に落ちた、月。
触れれば散ると知っていながら、手を伸ばしそうになる。
何を今更。そんな風に自分を嘲笑したくなる。
いつか、その月を手に入れてみせる。そう誓いながら、湖面を見続けた。
† † †
U.B.W.グッドエンド後の物語。『慕情』の続きです。
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