■ 蒼月の街並み (1109) (01-04-14 07:44)
シエル姉の5年前の闘いのお話。
ネタバレ必須。
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シエル姉の5年前の闘いのお話。
ネタバレ必須。
古守久万の思う、月蝕とは。
自分の禁を犯してでも書いた作品。
ついでにリクエスト、お待ちしています(苦笑
続編です(笑)
そして翡翠は琥珀に誘われて志貴と――。
今回は古守さんのAncient Guardianさんに寄贈させていただきました。
ロアの凶刃をその身に受けアルクェイドは死んだ。世界が色を失なう。生きる意味を喪失した志貴は灰色の世界を一人さ迷う―
キオク。形作るモノ。今に繋ぐモノ。ミライを作るモノ。
……棄てたモノ。
カタチなきカンジョウ。
死せる人形の見るユメは――
月姫本編、琥珀さんの前章という位置付けて書いてみました。
えらいひとの講義を聞いたことがある。
『人間は、死んでゆくのだ。死んでしまうだけではなく、死んでゆくのだ』……だってさ。
人が死ぬ。
人間の死っていうのは、記憶のなかにもあり、心のなかにもあり、そして人間と人間の繋がりや家族の思い出の中にだってあって。ただ、科学的な死だけが死じゃないって言ってた。
その人が死んで、時が経って、残された人が落ち着きを取り戻して、その人を懐かしく思い出すことが出来て初めて人の死は完成するんだと。
気がつけば、静寂。
すでに音楽は――室内に溢れていた雑音は終わっていたらしい。
シエルは小さく溜め息を吐くと、備え付けのおしぼりで額をぐしっと擦った。
食い縛った口元から、呟きが漏れる。
―――ふざけている。
透明な容器の中に閉じこめられている物体は、持ち主がシエルに代わったことに気がついたのか、ぽこりと泡を弾かせて容器を曇らせた。
ぽちょんと、足下に水音が立つ。うつむいた前髪からの一滴。
「……はは」
エレイシアは碧い光をともす水辺のほとりから離れて立ち、乾いた笑いを漏らした。
立ち上がってから、まだ一歩も動いていない。
ただ眩しそうに、彼女の動かす口と周囲の受験生たちに目を配る瞳を、エレイシアはぼんやりと見つめていた。
声は聞こえない。だって、あれは受験生に向けられたものだから。
髪を伝う雫が鼻に落ち、頬に流れ唇を経由して顎からポトリとこぼれた。
ぽちょんと、足下に水音が立つ。
僅かに髪が揺れ、彼女が振り返った気がした。
エレイシアの凍った指先が少しだけ動く。ドキリとしなかった自分に少し驚く。
「シキのやつは自分の部屋がある東館に走っていった。僕は反対に西館に回ったんだ。
───おかしいんだよ。秋葉ちゃんはね、僕の後を付いてきて僕の書いた名前の下に、ひとつひとつ自分の名前を書いていくんだ。 ” あきは ” って。
・・・そんなの、ぜんぜん、ゲームにもならないのにさ」
西館。彼はそう言った。
「ある部屋でね。小さな悲鳴が聞こえたんだ」
それまで止まっていた心臓が、どくんと、大きくなった。
怖くて、私は耳を塞いだ。
志貴が帰ってくる朝、遠野家の人々、それぞれの想い。
このお話は。
自身の(自主規制)を、その魔眼で刺し殺した事によって性別が反転した。
――『遠野志希』のお話です。
浅上女学院を舞台にお送りする、シリアス風味のラヴ・コメディ。
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初めて見た。
あぁ、いや。そりゃ付き合いは長いほうじゃないけどさ。
それでも……。
俺は、蒼香は、きっと泣かない人なんだって、思っていた。
人間なんだ。そんなコト、あるはずがないのに。
志貴、シキ、有彦、さつきのちょっと外れた学園ドラマ。
人を外れてしまった彼らの忌むべき...しかし逃れられない非日常への姿勢、 そしてそんな彼らが一生懸命に平穏を演じつづける様を漫画にします。
第1部から第6部までに幕間を加えたトータル訳75頁。
実質内容量100頁超えているでしょう。
かなり好き勝手やった学園編ですがついに完結。
今までありがとうございました。
『月姫』本編よりしばらく後のアメリカ合衆国。
クリーブランドで頻発する失踪事件の背後に「吸血鬼」の存在を感じ取ったCIAは、一人のエージェントを派遣する。
そこで彼が関わる、月と空の少女の物語。
再び人間社会に入り込んだ吸血鬼を倒すため、アルクェイドと志貴は動き出した。そんな彼女たちの前に、「草薙」の血をひく謎の少女が・・・
秋葉URUE後の表月姫+セブンのお話です。
遠野志貴は願いを残して教会から秋葉の元に帰国した。
それはシエルと共に生きてきた守護精霊にとって
ずっと言えなかった言葉を伝える小さなきっかけ。
けれど思いは届かない。
真実を求めて教会を訪れたアルクェイドの言葉に
シエルは自らの手で破滅への歯車を廻しだす。
歯車を止める意思があるのは小さな小さな守護精霊だけ。
だからセブンは笑顔で言った。
「…だってわたし、マスターの事嫌いですから。」
『月姫』直前、教会でのシエルとセブンのお話です。
自室でシエルはアカシャの蛇追討の為、来日準備を進める。
その姿を見ながら、第七聖典に宿る精霊セブンは
彼女と出会ってから今までのことを静かに思い出していく。
暗闇の宝物庫でのナルバレックとシエルとの出会い。
エレイシアという少女とシエルという代行者
別れ際のメレム・ソロモンの笑い混じりの送別の言葉。
そうして二人は共に日本へと旅発っていく。
その先に何が待つのかはまだ誰も知らない・・・
アルクGOOD後のアルクとシエルのお話です。
ロアを倒して数ヵ月後、唐突にやってきたシエルの来訪は
アルクに悲しい過去と自分との関係を結びつける鍵だった。
無表情に淡々と過去を語るシエルの存在はアルクの心を傷つける。
「最後に聞かせてください。アルクェイド。
貴女が吸血衝動に負けた時は・・・どうしますか?」
冬の空の下で二人の少女が吐露した悲しみと嘆き。
悲しみは新たな友情を産み、
白い少女は自分の存在と業を静かに抱きしめる。
大切な人を守るために―――
「私志貴のこと愛してる。ずっとずっと愛してるよ。」
オリキャラを交えたメルブラ後の世界を創造。
秋葉、シオン、志貴とオリキャラの活躍が多数。
展開はついに核心へと迫る!
久々の連載更新です(汗
それは、淡く、いつ消えるかもわからない遠い遠い約束の夢。
果ては、星。幾分かは、月。
――――泡沫夢。
前回の泡沫夢【冬】とは短編連作、という形で繋がっています。
内容自体は関係ないのですけどねー。
読んでいただければ、幸いです。
辺り一面に咲くヒマワリは、百華繚乱。
辺り一面に舞う星の粉のような香りは、百華繚乱。
――泡沫夢。
困難は必ずある。けれど強く生きよう。
あの蒼い空のように。あの紅い華のように。
強く、生きていこう。
それは泡沫夢。
願えば、走れば、叶う。
この世に、叶えられないコトなんてきっと存在しない。
泡沫夢。
それはいつも――私たちのトナリに、在る。
泡沫夢シリーズ最終夢
幸せの上に幸せを。
空想と幻想と現実の三重奏、月のうたを詠う。
―――泡沫夢、それはきっと、生命の夢。
秋の柔ら風の中、陽を受ける。
約束のうたを、詠う。それは夢にまで視た、白。
――――泡沫夢、この星を翔る。
彼女はあのときのように立ち上がり、ゆっくりと窓へと歩を進め、そして開いた。風が通る。運ばれてくるモノはあの時と同じ死の香りだったけれど、何処か違っていた。それは多分、開放されるという彼女の歓喜の念が関係しているのだと私は思う。何も塗らないから、何も塗れないから、そう決めたから、彼女の心は彼女自身の輝きを放っている。
(本文より抜粋)
* * *
シエル視点からみる月姫から十年後の世界。幸せじゃない、けれど不幸せでもない。そんな、何かを塗り続けていた人たちのお話。
後悔は募り、それは今までの自分の幸せを浮き彫りにする。
そして、戻れない先の運命は・・・・。
さっちんは久々です。