■ Rain Song (4162) (04-11-02 02:54)
「買い物っていうかさ、ただ歩き回ってるだけでも楽しいんだぞ。十分に時間をつぶせるさ」
「そうですか――では私もそうします」
「えっ、ついてくるの?」
「あの、お嫌ですか?」
「い、いや、もちろん嫌じゃないさ。でも、大したところを回るわけじゃないぞ?」
「構いません、兄さんと一緒なら」
「秋葉様、ナイスな恥じらい顔です」
会話のみで形成された秋葉と志貴の休日。
heatseekerさんから西奏亭への頂き物です。
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「買い物っていうかさ、ただ歩き回ってるだけでも楽しいんだぞ。十分に時間をつぶせるさ」
「そうですか――では私もそうします」
「えっ、ついてくるの?」
「あの、お嫌ですか?」
「い、いや、もちろん嫌じゃないさ。でも、大したところを回るわけじゃないぞ?」
「構いません、兄さんと一緒なら」
「秋葉様、ナイスな恥じらい顔です」
会話のみで形成された秋葉と志貴の休日。
heatseekerさんから西奏亭への頂き物です。
「秋葉のさ、他の髪形も見てみたいなって」
「……え?」
「こうやって、自然に髪を下ろしてるのもいいけど。たまには別の髪形も見てみたいなって思ったんだ」
俺の言葉が意外だったのか、秋葉は目を丸くしてる。でもすぐにしょうがないですねと肩を竦めて、俺の腕をやんわりと解いた。
「全く……今日はどうしたんですか?」
「何でだろうな。今日はいろんな秋葉が見てみたい、そんな気分なんだ」
秋葉の誕生日という事でMARさんより西奏亭に頂いた作品です。
二人の会話とか秋葉の反応とか着眼点とか……凄く良いです。
Syunsukeさんからの頂き物の連作天抜きです。
いろんな女性向の小道具を題材に、志貴と秋葉の甘やかな様子を描いています。
全27編をお楽しみ下さい。
おまけを追加。ASHさんの漫画ともリンク貼っています。可愛いです。
「くびわ……」
勢い余って言ってしまい、慌てて秋葉は口を噤んだ。
「えっ?」
驚いて、アルクェイドは聞き返す。
「……」
黙って横を向く秋葉を追いかけ、顔を覗き込んでアルクェイドは尋ねた。
「何て言ったの? 今」
「何でもありませんっ」
西奏亭への頂き物です。凄いな、志貴というお話。
でも、放っておいて欲しい。
今はあたしの事を構わないで欲しい。
ごめん、羽居。
厚手の毛布で作られた闇は、あたしを心穏やかにさせる。
暗い暖かい空間。
ずっとこうしていたい。
なんだっけ、安全毛布とかいう言葉が……、なんだっけ?
蒼香の不可思議な様子に、秋葉に助けを求める羽居。
二人は蒼香の閉じこもる部屋に向かい、蒼香に……。
もともと「凸祭」に投稿する予定で進めていたものです。
つまり、そういうお話ですので、念の為。
蒼香視点と秋葉視点の2本。まあ、1本好きな方を読めば充分でしょう。
「了解。で、順番はどうする。3セットだろ、最初に全部決めとくか」
「そうね……、1セット終わる頃に次の順番を決めるのはどうかしら。くじ引
きか何かで。そちらの方が先が読めなくて面白いし。
その時夢中になっている4人目は参加できないけど、ズルはしないし承知し
て貰ってと言う事で」
「うん、それでいいと思うぞ、遠野」
「わたしも〜」
「わたしもそれでいいと思います」
「俺の意思は……」
「却下」
サイトの記念企画SSで、過去作品の改変リクを貰っての創作になっています。
これは「60分以内に志貴『が』四人『を』イカさないといけない『かうんと
だうん』」という権兵衛党さんのリクより。
非常に馬鹿な作品に仕上がっています。
「ふふ、あんな顔して……」
面白がるような、何かを揶揄するような晶の声。
反射的に秋葉は視線を向けてしまった。
小さな画面の中で、掌に乗りそうな大きさで動いている。
晶と、そして秋葉自身が。
「どうしました、そんなに気になっていましたか?」
一度目を向けると、そのまま視線を外せない秋葉に晶が話し掛ける。
大崎瑞香さんの「なんて――酷い 」、古守久万さんの「なんて――酷い夜」
を受けての作品です。前のお二方に比べて薄味なお話ですが……。
この後を続けてくれる方はいらっしゃいますでしょうか?
志貴は寝たままの格好て視線だけをそちちらへと向ける。
そっと部屋へと入る細い人影。
予期せぬ待ち人の姿。
やはり来るよなあと、内心で呟く。
「兄さん、まだ起きていますか」
―――端的に言うと姫始めのお話です。
顔を赤らめ口ごもり、秋葉が志貴にしたあるお願い。
「○○て欲しいんです」
志貴は驚きつつも優しく頷く。
そして……。
秋葉誕生日SSとして書いていたものですが、内容があんまりなので
冠は外しました。それと15禁くらいかと思いますが、一応18禁での
チェックにしました。なのであまり……な話ではありません。念のため。
秋葉の誕生日を前にするも、何を送ろうか迷う志貴。
先立つものもないし……。
はたして志貴は?
と言った感じの、秋葉お誕生日記念SSです。
珍しくほのぼの話。
かつ読み返して気恥ずかしい作品に。
ふと、思い出したと言うように、志貴が言葉を洩らす。
視線を下に向けると、どう答えたものかと戸惑うような秋葉の顔。
しばし絡まる視線と視線。
兄の表情を瞬時に見て取り、ここは怒ったり、怒った振りをするのは得策でないと秋葉は判断する。
特に他意のなさそうな表情で、志貴は秋葉を見ている。
何か含むところがある失言であれば、こうも呑気な顔をしてはいまい。
秋葉に対してだけでなく、時々志貴は唐突過ぎる物言いで聞く者を当惑させる事がある。
主として、黒衣を身に纏った教会の代行者だの、忠実なる可憐なメイドさんだの、あるいは目の前にいる妹だのを。
秋葉と志貴です。まだ初々しい頃でしょうか?
わあ……。
なんでこんなタイミングで、普段なら頼まれても言わないような台詞を笑顔
で口にするのだろう、この人は。
さっきまでの自分でも良く分からないもやもやは消えていた。
むしろ突然笑い出して、兄さんに変な顔をされないよう注意しなければなら
ないくらい。
「おかえり……、じゃないな、まだ」
「いえ、よろしいですよ。ただいま帰りました」
何だか変なやり取り。
ああ、私嬉しくて少し舞い上がっているかもしれない。
こほんと咳払いをして気持ちを鎮める。
醜態を見せるのは嫌。
ホワイトデーにちなんでのSSになります。
生徒会の仕事で帰りが遅い秋葉と、志貴のお話。
……ほのかゆ
もともと専門の演奏家を目指していた訳ではない。
生け花やその他の習い事同様に、何か楽器のひとつもと始めた物。
遠野家の一人娘として、それぐらいの嗜みも必要という事だろう。
なんでヴァイオリンだったのかは憶えていない。
かなり大きなグランドピアノだって家にはあったのに。
誰かの趣味だったのだろうか。
他の教育と同じように、私には拒否する権利はなかった。
それに、拒否しようという意志もなかった。
そういうものなのだと幼い時から思っていたのだから。
ヴァイオリンを弾く秋葉の姿を、淡々と描いただけです。
話としての起伏も乏しいので、秋葉好きの方なら
ふと、顔を上げた。
答案用紙を眺めている間、秋葉が黙ったままだったのがなんだか気に掛かっ
ていた。
もしかして、秋葉としてはこの点数でも不本意なのかな。
満点以外は意味がありません、とか言い出してもおかしくない。
だが、予期に反した姿が、視界に入った。
妙にもじもじとしている姿。
何とも言い難い、珍しい姿。
秋葉の試験結果を見ての、兄妹の会話です。
一応、秋葉誕生日記念SS。
特に起伏のない日常ものが好きな方なら。
ひとたび思い出してしまえば、容易に兄さんは私の頭の中から去ってはくれない。
当然といえば当然。
溜息をこぼす。
無理もなかった。いつも兄さんの事は私の頭の中にあるのだから。その存在が大きかったり小さかったりは変化しても。
本物の兄さんは、普段はじっとしていてくれない。かまって欲しい時にふいと姿を消してしまったりするのに。
秋葉誕生日SSです。鬱々と思い悩む思春期の少女の心を描いてみました……風
その時、窓から見えた微かな明かり。
月の光。
それが、天啓のように秋葉に思い起こさせた。
いつか何かで見た、その時の自分には冷笑を誘った行為を。
妖しげな魔術、まじないの行為。
いちおう、秋葉の誕生日合わせ。
内容的にはまったく関係ないですが。季節も冬っぽいし。
「こうして見るとずいぶんと大きな船ね」
「豪華客船まるごとで学校ってのも常識外れだよな」
秋葉と蒼香を乗せたヘリが船へと向かう。
学園船H.B.ポーラスターへと。
10日間の滞在期間に何が待っているのだろうか……。
といった感じの『サフィズムの舷窓』+『月姫』クロスオーバー
作品です。
4日目と5日目を更新しました。
アイーシャとアンシャーリーが新規登場です。
それと月姫パートのストーリーちょっぴり進行。
小さな塊が目についた。
猫。
部屋の中に猫がいた。
黒い小さな猫。
いつの間に。
黙って私を見ている。
視線が合う。
否。
こちらを見てはいるが、私を見てはいない。
私がいないかのように、しかし私の方へ目を向けている。
遠野家でのシオンを書いてみたものです。
不思議な黒猫との情景。
初シオンなんで、違和感あるかもしれませんがご容赦ください。
で、あるのに、唐突に志貴から発せられた言葉は、そんな二人の共有体験に
異を挟むようなものであった。
同じ言葉でも、志貴が違った態度であれば、秋葉はあっさりと一笑にふした
かもしれない。あるいは頬を膨らませ、軽く拗ねるような仕草を取ったかもし
れない。
しかし、今の志貴は、秋葉に不安をもたらせた。
志貴にしてからが、言い出し難そうな、内心の疑問を隠せども隠し切れぬ、
そんな表情をしていたから。
秋葉と志貴との交歓のひと時。
しかしその後で、志貴はある問いを口にする。
それは……。
終始ベッドの中のお話です。甘々。
「……だって兄さんですもの」
恥ずかしそうに、でもはっきりと秋葉は答える。
志貴はくすりと笑う。
それでは答えになっていないなと思って。
そして普段とは違う、ためらう事無く自分に甘える妹の姿を眼にして。
50万ヒットのキリ番リク作品として書いております。
一応、「まったりとした秋葉ものきぼー。あえて二人だけに絞って限界
まで濃厚な愛欲話」を目指しはしたのですが。したのですが……。
「お眠りになっていたのですね、秋葉さま」
「兄さんがね、お日様を浴びたいって」
「そうですか」
琥珀は、嬉しそうに自分の腹部を撫でさする秋葉を見つめた。
といった感じの暗めのお話です。
秋葉と琥珀だけの日々。
閉じた日々。
それと、ごめんなさい(あとがき参照)
九月二十二日。
その日は、遠野秋葉の誕生日である。
それを間近にして、兄である遠野志貴がプレゼントの相談を始めた。
となれば、話の行き先は明らかである。
新たな目で志貴を見つめる。
つまり、何をプレゼントしたらいいのか困って、相談しに来た訳ですね。
……といった秋葉誕生日記念SS。どうにか誕生日当日に滑り込みました。
世界で二人だけになる事。
手を伸ばせば届く範囲だけで世界の全てが構築される事。
本来は似ているようでまったく違う事だった。
でも、今の志貴と秋葉にとっては自分達以外の全ては無意味となっていたし、
乱れるシーツの海だけが無限の広がりを持っていた。
志貴の中で秋葉以外の存在は、すっかり消え去っていた。
秋葉は志貴への感覚だけで、なにもかも満たされていた。
秋葉と志貴のお話です。
延々と、水音がしているような……。
かなり長いのと(70K程ですが)、内容が内容なので、頑張ってお読みください。
「兄さん……」
自分でも声がか細く掠れているのがわかる。
酷い声。
途切れそうで、震えて。
ううん、声だけでない。
きっと顔も酷い有り様だろう。
蒼白になって、涙の跡が無様で。
でも、そんな事はどうでもいい。
そんなつまらない事に関わっている暇はない。
第4回人気投票の際の秋葉応援SSを手直し掲載致しました。
怪我に倒れた志貴のもとへ駆けつけた秋葉。
その姿を見て……
通り過ぎる冷たい風のせいで息を白く吐き、肩を上下させながら、一所懸命
に歩いている。
意地っ張りな妹だから、合わせてくれなどと言うことはない。
黙って、不機嫌になりながら、顔を真っ赤にさせてついてくる。
それを見ずとも、俺にはわかる。
そんな秋葉の様子が。 (「妹」より)
秋葉を描いた二つのお話です。
短いですが、雰囲気が素晴らしくて、読み終わっての満足感があります。
西奏亭への頂き物です。