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そっと、その拳に青子が手を添える。
「わかればいいの。今日みたいに、時々立ち止まって、ぐるっと周りを見渡すこと。それが出来れば、あなたはもっと素敵な男の子になれるわ」
そのまま、志貴の頭を抱くようにして、その前髪を軽くかきあげた。
「これからも、自分がいいと思うことをしなさい。自分を騙すことなく、ね。」
そして、志貴の額に、そっとくちづけした。
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完結編です。志貴と青子の、穏やかで深い関係を感じ取って頂けると嬉しいなあ。あまり自信はないんですけどね(苦笑)。
「大変ですねえ琥珀さんも。飽きたらいつでも俺んとこ来てくださいよ?」
「あはっ。残念ですけど今のところその兆候はありませんねー」
俺を無視して会話が進んでいる。
「ななこさん、こいつらの言ってる事わかる?」
しょうがないのでななこさんに聞いてみた。
「はぁ。つまり志貴さんと琥珀さんが恋人としては上手くいってるのかどうかという意味だと思うんですけど」
「な、なんだってえっ?」
「……何驚いてるんだ? 遠野」
「おま、おま、おまえ、どうしてそれがわかった?」
有彦にはそういうことは一言も話してなかったはずなのに。
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月見酒
(4542)
(04-11-08 23:17)
「なぁ、遠野。上手い酒が手に入ったんだ、飲もうぜ」
「おっ、いいねぇ。って、まだ昼の二時だぞ?」
さて、何事もなく会話が進んでいるが、俺達は高2───未成年である。
(注 未成年の飲酒はダメですよ?)
※掲載場所※
※Contents→Gift→月見酒※
□
この日々を忘れない
(2997)
(04-11-04 11:43)
いつものように第七聖典のメンテナンスと称して、怪しげな改造を施すシエル。その様をはらはらと見つめていたなな子だっ
たが、彼女の一言が妙に気に掛かった――
「今やってることはあなたのためなんだから。もう少し待ってなさい」
私のため?どういうことでしょう。
そういえば、さっきから前足の蹄の辺りがムズムズするのはマスターのせいでしょうか。
硝子の月一周年企画「百合の咲く丘で」に投稿していただけました。シエルとなな子の一時の休息。お楽しみください。
□
蒼ちゃんのなやみごと
(4065)
(04-11-01 15:45)
秋葉のいない浅上女学院。
今日も今日とてマイペースの羽居に振り回されつつも、その行動に微笑ましいものを感じている蒼香。
しかし羽居が学園内でのアルバイトの最中に目撃したある光景が、彼女の内に秘めていた思いを解き放ってしまう……
「硝子の月」一周年企画「百合の咲く丘で」参加作品。
蒼香と羽居のほのぼの百合、ちょっとエロです。心配性の蒼香とマイナスイオン発生しまくりの羽居、楽しんでいただけると幸いです。
TOPのコンテンツボタン隣の画像をクリックしてください。そちらが祭会場となっております。
「そっくりな姿の私たち二人から、お望みの方に精を放って頂戴。どっちともしないって選択は無し、私が無理矢理に具現化したぶん、繋ぎ直さなきゃ二人とも存在を維持出来ないから」
目線だけ向けたら、青い髪のレンは沈痛な面持ちで首肯する。
「ああ、膣の中以外のところだったら何度でも射精してくれて良いわ、それぐらいの役得はあって良いもの」
***
白黒レン丼w
白レンは志貴が好きなのかな……?
□
夏の終わりの宇宙人
(1837)
(04-09-18 20:54)
「となると、これもやり収めかな」
立ち上がって、扇風機の前まで出る。腰を落とし顔をファンの高さに合わせてから。
「ワレワレハ、ウチュウジンダ」
秋を間近に控えた頃の、ほんのちょっとしたやり取りを。
メルブラReActSSです。
事件のご褒美を、さつきに上げたいシオンとレンは。
―――――――――
その黒猫の動作に、くすり、とシオンは笑みを溢して頷いた。
「そうですね。その方が賢明でしょう。
……まったく、さつきの言いぐさではありませんが―――」。
そして彼女は月を見上げ、
「―――おかしなことになったものです」
□
ネコの気分
(9089)
(04-09-08 06:53)
わたしはレン。
「この子犬可愛いよな」
いぬ! そんな!この屋敷のアイドルはわたしだけの筈!それが・・・
突然やってきた来訪者の存在にやきもきするそんなレンの心境風景。
**久々に書いたほのぼの系です。よろしければ見てやって下さい。
***
アルクェイドの部屋に半ば拉致されて、今、二人が目の前に並んで答えを迫っている。
アルクェイドと先輩に同時に迫られると言う状況は嬉しいといえば嬉しいけど、明らかに命を危険に晒している。どっちを選んでも、もう一人から何をされたもんだか判らないし。
***
天国と楽園の間には、至福の場所があるのです。
立秋とは名ばかりの暑さ、太陽が未だ権勢を誇り光と熱量を地上へ恵み瑞々しい目に映える緑は天を目指し精一杯の背伸びを試みている。
遠野志貴はそのうだるような熱が降り注ぐ屋敷の前庭で目を細め、中天を越えやや傾き始めた輝きに目を細める。
分家の家族が挨拶に来る。そんな少し珍しいけれど、特別ではないある日の出来事。
永遠を与えようとした姫と永遠を放棄した人間が、かつていた。
多少手違いがありまして更新作品のアドレスをBBSに掲載しております。そちらからどうぞ。
□
遠野家の家政婦事情
(8149)
(04-08-20 17:28)
日増しに強くなる暑さの中、遠野家の家事を担う琥珀と翡翠が
倒れてしまう。原因は軽度の熱中症だったが、この暑さが続く限り
同じことが繰り返されると考える秋葉。
新しい使用人を雇えば問題は解決するがそうなると気が休まらない。
思い悩んだ末、彼女はある妙案を考え付くのだが……。
上編、中編、後編の三話編成です。
現在、三話ともUPし完結致しました。
■
お風呂で、ね♪
(5165)
(04-08-17 20:09)
「遠野くん。こういうの嫌いですか?」
そういってバスルームに入ってきたシエル先輩の格好は、バスタオルを巻いただけの、その…すごく目が離せない、格好だった。
youさんより「とりあえず生存中」に御寄贈いただきました。
ステキに甘々な先輩との生活もいいなぁ……
アルクェイド・ブリュンスタッドは猫を飼っている。
と言っても、遠野志貴に譲った夢魔のことではない。
ただの猫ではなく幻想種に近い存在である、ということだけは一緒だが、今
度の猫は純粋な和猫である。
もとよりアルクェイドが望んだわけでなく、志貴に頼まれた為ではあったが、
それは今ではきっかけに過ぎなくなっていた。
某SSからの着想との事で、また違った雰囲気の作品になっています。
いろいろ頭で変換して読むのも面白いと思います。
西奏亭への頂き物です。
□
相合傘
(2946)
(04-08-06 22:58)
初めてのSSです。
季節外れですが雨を題材に琥珀さんとのほのぼのを書いてみました。
みなさんよろしくお願いします。
□
遠野家の夏休み
(4198)
(04-07-29 23:32)
暑い夏はどこでも一緒!
遠野家一同も避暑に行くのです!
でも、、、やっぱり熱くなるのですね、色々なところで……
第2話更新です。
□
七夜月の暑い日は………
(2119)
(04-07-20 01:45)
七夜月…【ななよ-づき】
七夕がある月、陰暦の七月。
本文引用
『むやみにでかい遠野家の離れ、和室の縁側で、俺、遠野志貴は皆と一緒に短冊を書いていた。』
七夕のお話。けど時期少しズレました(TT)
単純に犬がいて、飼いたいと思ったから、それが理由。
志貴の希望に対し、屋敷の中であらゆる事柄に対しての決裁権を持つ秋葉、
志貴の妹にして遠野家の当主は反対をしなかった。
やや戸惑った顔をしたものの、兄さんがお望みならと同意をした。
生物としての本能的欲求は強いものの、モノへの執着が乏しい兄の希望であ
れば、遠野家のルールに抵触しない限りは秋葉は否定しない。むしろ望まれる
事を待っている。
淡々とした地味な日常モノです。合わせて文体などもちょっと変えたり。
□
摩干るの月
(9657)
(04-07-16 01:32)
『歌月十夜』後の志貴と朱い月を
題材にしたショートストーリーです。
ブリュスタッド城での邂逅に納得が行かなかった志貴。
夢魔、レンの力を借りて自分の夢に彼女を呼ぶのだが……
月姫SSの三作目です。
何分、至らないところはあるでしょうが
少しでも楽しんで頂ければ幸いです。
□
偶然の朝
(2622)
(04-06-28 21:02)
「―――で。翡翠は片付けの真っ最中。琥珀には反省させつつ朝食の準備をさせています」
なので私が仕方なく、兄さんを起こしに参りました。
秋葉は「仕方なく」をこれでもかというくらいに強調して言ってくれた。
そんな被害者達の朝。
遅ればせながら、月姫SS初挑戦です。
□
COLOR
(4226)
(04-06-17 00:57)
うっとおしい梅雨のある日。
いつもよりも遅く学校を出た志貴をアルクェイドが待っていた。
久しぶりの月姫SSです。アルクェイドと志貴の甘甘ほのぼのネタです。
□
月と少女と黒猫と。
(3505)
(04-06-11 01:30)
メルブラRe・ActSSです。
さつきとレンのちょっとしたお話です。
―――――――――
「……猫?」
暗闇さえ真昼の如くに捉える吸血鬼の眼でなければ見落としかねない程に、
夜の闇に溶け込んだ黒猫が一匹、不思議そうな瞳で彼女を見上げていた。
「こんばんは、黒猫さん。
お散歩中なのかな?」
───リン。
また一つ鈴の音。
□
レン黄門
(17267)
(04-06-05 23:29)
ほのぼのをテーマにした実験作。
ギャグと言うよりは、トゲの無い癒し系になってくれればと。
第5話・ 危ないよ掲載
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夕暮れに沈む夢の中。
(2298)
(04-06-05 00:52)
メルブラReActSSです。
ネタばれを含みますので、未プレイの方はご注意ください。
志貴END後のちょっとした蛇足っぽいお話です。
―――――――――
どこからか吹いてくる風。
それに、さわさわと揺れてさざめく草むらを寝床にして、
遠野志貴は、そんな取りとめも無いことを夢うつつに考えながら
こうしてずっと空を見上げている。
ざぱーん。
「はぁ……」
全身をお湯に浸し、岩肌に寄りかかる。
じわじわと温泉の成分が体に染み込んでいく感じだ。
「やっぱり温泉はいいなあ……」
満天の星空を見ながら俺はひとりごちた。
ただ温泉に入るのも気分がいいが、運動した後の温泉は尚更に最高である。
肩とか手足とか、特に疲れている部分のお湯が気持ちいい。
「ふう……」
メガネを外してばしゃばしゃと顔にお湯をかける。
それから大きく深呼吸。
「はあ……あ」
幸福へ浸れる時間であった。