■ サナギノショウジョ (1033) (02-09-12 05:47)
3サイト合同企画「三人祭り」参加作品。
乱入者・天戯恭介さん迎撃作品として、「アゲハチョウ」を題材に
書きました。
愛する人の手に抱かれ幸せを見出した薄幸の少女・志姫。
彼女は夢を見る。
不幸せな過去の日々の中にあった、救いを。
諦めるなと言ってくれた人を。
さあ、誰でしょう。
珍しくはーとふる……、かな、少しは。
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3サイト合同企画「三人祭り」参加作品。
乱入者・天戯恭介さん迎撃作品として、「アゲハチョウ」を題材に
書きました。
愛する人の手に抱かれ幸せを見出した薄幸の少女・志姫。
彼女は夢を見る。
不幸せな過去の日々の中にあった、救いを。
諦めるなと言ってくれた人を。
さあ、誰でしょう。
珍しくはーとふる……、かな、少しは。
最後は志貴さまのお部屋。
どうして最後にしてしまうのだろう。
順番からすれば、最初でも良いのに。
入ります、志貴さま。
朝とは違う。
志貴さまのいない志貴さまのお部屋。
他の部屋とは違う。
志貴さまはいないけど、志貴さまを感じる。
志貴さまの匂いがする。
……。
何を考えているのだろう。
でも、志貴さまだ。
旧作改変企画SS第五弾です。『鬼の居ぬ間の』を題材にしています。
各部屋を廻る翡翠、そして……。
「そんな手の込んだもの作らなくてもいいのに」
「それだけ、志貴さんへの想いが深いんです」
「うん、まあ、嬉しいけどさ。
それにしても、お腹すいたな」
照れ隠しのようだが、それはそれで事実だった。
帰って来てから、志貴は何も口にしていない。
「ふふふ。でも、食べないんですよねー。
秋葉さまが一生懸命やっているから、待っているんですよねー。
らぶらぶですねー」
「……」
「あら、志貴さん、お顔が……」
バレンタインデーSS三つ目です。
志貴と琥珀二人の会話。
秋葉SSなんですが、秋葉が……。
それを見て、既に答えは不要となったのだろう。鮮花の返答を待たずに、橙
子は次なる導火線に火をつけた。それも、複数に枝分かれする線に。
「式はもう、黒桐に渡したぞ」
「えッ」
「なッ」
鮮花だけでなく、ソファーの方からも、絶句したような声が聞こえた。
我関せずとソファーに寝そべっていた式が身を起こす。
唐突に名前を出されたと言うだけでなく、珍しくも、動揺や狼狽の色が浮か
んでいる。
鮮花もまた、驚愕の表情で、固まっている。
それを楽しそうに眺める橙子。
バレンタインデーSS二つ目です。
幹也を除く三人でぐだぐだやっているだけですが、一応、鮮花主役。
「あ、そうなんだ。
ふんふん、衛宮士郎くんは、遠坂凛さんのチョコレートを期待して待ってい
たと。そーいう訳なのね」
「そうだよ、悪いか」
軽く睨む。
遠坂は平気な顔。
優位に立った表情。
ただ、それが嫌味でなく、嬉しそうな笑顔で、それが魅力的に見えるのは、
惚れた弱みなんだろうなあ。
ふっといじめっ子モードになりかけた遠坂が、表情を落ち着かせる。
同じ笑みでもずっと穏やか。
バレンタインデーSSです。
凛と士郎の他愛の無い朝のやり取り一幕物ですが、実質、初「Fate」SSだったりします。
志貴は寝たままの格好て視線だけをそちちらへと向ける。
そっと部屋へと入る細い人影。
予期せぬ待ち人の姿。
やはり来るよなあと、内心で呟く。
「兄さん、まだ起きていますか」
―――端的に言うと姫始めのお話です。
顔を赤らめ口ごもり、秋葉が志貴にしたあるお願い。
「○○て欲しいんです」
志貴は驚きつつも優しく頷く。
そして……。
秋葉誕生日SSとして書いていたものですが、内容があんまりなので
冠は外しました。それと15禁くらいかと思いますが、一応18禁での
チェックにしました。なのであまり……な話ではありません。念のため。
「信じられないな、と思ってさ。
凛とこうしているなんてさ」
「あ……」
こうして、と言う部分を僅かに強調する。
いろんな意味を込めて、凛にいろいろと思い出させるように。
じっと反応を待つ。
こんな時の凛の反応は二つ。
照れを隠すように怒るか、恥ずかしがる姿を見せるか。
今回はどうだろう。間近にあった凛の顔を見つめる。
凛はぱっと顔を赤くしてしまう。
少し俯き加減。
体験版の出る遥か前、03/7月に書いたものです。
従いまして、かなり……アレな出来である事をご承知ください。
とりあえず、まだ「Fate」で18禁のを登録された方がいないので、縁起物と言う事で。
焦燥の念に駈られてもおかしくはない時に、男は悠然と心身を律していた。
僅かに瞳に憂愁を滲ませるのみで。
「我が事終わるか……」
呟く声は静かであった。
諦観の色を含み、それでもなお澄んでいた。
空を眺めていた視線を下げる。
己が腕を手を見つめる。
体を、足を見つめる。
佐々木小次郎という名を与えられた体を見つめる。
某企画用として書いたものですが、一時退避で自サイト掲載。
セイバールートでの主死亡後の姿を描いております。
とりあえずはまっとうに、書いています。
どう映るのかは別として……。
誰もいない衛宮の家は、寒々しいものだった。
こんなに静かで、こんなに冷たかったんだ。
ぼんやりと考え、そして思い直す。
これが普通だったのだと。
別に目新しいものではない。
ほんの少し前までは、いつもこうだった。
ここに住んでいるのは自分だけ。藤ねえや桜はあくまで、帰るべき場所が他
にあった。
夜は一人なのが当たり前。
なのに、なんで一人でいる事に、こんなにも違和感があるのだろう。
桜シナリオのさるエンド後のお話です。
明るいお話ではありませんが……。
3サイト合同企画「三人祭り」参加作品。
古守久万さんの「あの夏、一番静かな夜」「右手の痛みは」の、
続きを……、のつもりで書き上げました。
志貴をまだ愛している朱鷺恵。
いまだ心の底に朱鷺恵への想いを残している志貴。
それを知った晶がとった行動とは?
元作品へ敬意を表し、珍しくまっとうなお話です。
朱鷺恵さんが難しかったです。ええ、それはもう……。
「ねえ、お願い。
こんな事、シエルにしか頼めないし……」
「でも、ですね」
「何でもするから。
シエルが言う事何でも聞くから、だからお願いします」
何処で憶えたのだろう。
跪いて、さらに土下座をしようとする。
まじまじと見つめて、はっとして止める。
そんなアルクェイドを見たくはなかった。
「わかりました。わかりましたから、おやめなさい」
「じゃあ、してくれるの?」
「……ええ」
露骨に嫌な顔で、しかし同意する。
しかしアルクェイドの顔はぱっと輝く。
サイトの過去作品改変企画SSです。「ねこのめいろ」の某エピソード
を志貴視点→シエル視点に変えての一品です。
秋葉の誕生日を前にするも、何を送ろうか迷う志貴。
先立つものもないし……。
はたして志貴は?
と言った感じの、秋葉お誕生日記念SSです。
珍しくほのぼの話。
かつ読み返して気恥ずかしい作品に。
「あの、雌狐めがあああーーーーッッッ」
ドアを開けるが否や、今まで悠然たる姿で廊下を歩いていた元生徒会長の口か
ら咆哮が迸る。
「聞け、衛宮……、また、あの……」
しかし、ぴたりと勢い込んだ言葉が止まる。
開けた口はそのままに、動きすら停止している。
肩書きを次へと渡してなお、実権の幾ばくかを握っている柳洞一成をして、こ
んな状態になるのは、極めて珍しい事だった。
それほどの、予期せぬ光景が一成の前に広がっていた。
桜エンド後の日常物です。
一成と士郎とのやり取りを描きました。
学校舞台ですが、桜のお姉さんは出て来ません。念の為。
失ったもの。
これまでの私、これまでの過去。
今につながる過去との断絶。
それは喪失したのとは違うけれど、自分のものと感じられない。
ガラス越しに眺めるように。
紛い物を弄んでいるように。
知識としての記憶と、思い出との隔たり。
あたりまえに周りにある諸々への違和感。
断片。
有機的な繋がりの欠如。
つまりは自分が自分であるということへの不確かさ。
第4回人気投票の際の式応援SSの改訂版です。
目覚めてから今に至るまでに得た物、失った物。
そして、そのプラスマイナス。
ふと、思い出したと言うように、志貴が言葉を洩らす。
視線を下に向けると、どう答えたものかと戸惑うような秋葉の顔。
しばし絡まる視線と視線。
兄の表情を瞬時に見て取り、ここは怒ったり、怒った振りをするのは得策でないと秋葉は判断する。
特に他意のなさそうな表情で、志貴は秋葉を見ている。
何か含むところがある失言であれば、こうも呑気な顔をしてはいまい。
秋葉に対してだけでなく、時々志貴は唐突過ぎる物言いで聞く者を当惑させる事がある。
主として、黒衣を身に纏った教会の代行者だの、忠実なる可憐なメイドさんだの、あるいは目の前にいる妹だのを。
秋葉と志貴です。まだ初々しい頃でしょうか?
琥珀エンド後イメージでの志貴と琥珀さんのお話です。お馬鹿さんな傾向の
18禁。琥珀のもっているものに目を止めた志貴は、いつもとは違う事をし
てみようと……。ちょっぴりフェチ入っていますかね?
MoonGazer様の「裏姫・嬢祭」で掲載いただいた『君去りし後』の
反転バージョンのお話です。
端的に言うと、羽居×蒼香 → 蒼香×羽居。
名前入れ替えただけじゃないですよ、一応(笑。
〜秋葉が去った後の寮の一室にて。
寂しげな羽居に蒼香は声を掛ける。
「慰めてあげようか」と。
今までの私ならば文句を言えず、打たれ続けただろう。
けれど、今は、否定する。
この呪われた運命を憎悪する。
けれど、何が出来よう。
私は―――
その時だった。
立ち尽くし、ただ宗一郎様を見つめていた私の、停止状態を破った闖入者。
雷の如き怒りの声。
罪を告げる言葉。
「キャスター―――貴様、主に手をかけたな……!!」
声に顔を動かすと、苛烈とも言える瞳が私を睨んでいた。
ああ、と瞬時に悟る。彼女が何を見たのか。彼女がどう認識したのか。
桜ルートにおけるキャスターのお話です。
あの場面を、キャスター視点で描いてみようといった趣旨になっています。
遠野家に引き取られた身寄りの無い志貴と秋葉の兄妹。
双子の姉妹、琥珀と翡翠に仕える二人。
ある日、秋葉は見てしまう。
兄と二人の主人との淫靡なる姿を。
そして双子は望む、兄と妹とによる……。
タイトルは何ですけど、基本的に18禁馬鹿SSですので。
あるいは他人の褌で相撲を取るSS。
正確には、これ、名前だけ使用で月姫と違うし……。
それと、多分、間を置いて改訂すると思います。
今日もシエルとアルクェイドの間で繰り広げられる人外の戦い。
ふと志貴は疑問に思う。
どちらが強いのだろうかと。
会話主体のお話です。
タイトルがアレですけど、パロディには走ってないです。
わあ……。
なんでこんなタイミングで、普段なら頼まれても言わないような台詞を笑顔
で口にするのだろう、この人は。
さっきまでの自分でも良く分からないもやもやは消えていた。
むしろ突然笑い出して、兄さんに変な顔をされないよう注意しなければなら
ないくらい。
「おかえり……、じゃないな、まだ」
「いえ、よろしいですよ。ただいま帰りました」
何だか変なやり取り。
ああ、私嬉しくて少し舞い上がっているかもしれない。
こほんと咳払いをして気持ちを鎮める。
醜態を見せるのは嫌。
ホワイトデーにちなんでのSSになります。
生徒会の仕事で帰りが遅い秋葉と、志貴のお話。
……ほのかゆ
別に勝ち誇ったようでもなく、今度はカソック姿の少女が口を開く。
その姿に相応しい、諭すような言葉。
決して高圧的ではなく、柔らかく促し同意を引き出すような物言い。
ベンチの少女はおとなしく耳を傾けている。
その様子を、もしも普段の二人のやり取りを知る者が見たのであれば、奇異
の念を抱いたかもしれない。
さらに金髪の少女が、反発することなく素直に頷いた事に対しても。
束の間二人の間に、共感さを交えた空気が生まれる。
数瞬の静寂。
サイトの旧作改変リクエスト企画で、「夜警」後半の名前や台詞を廃して
統一感を出す……といった意図で書き直しています。
基本的に「同じモノ」ですので、気が向きましたらどうぞ。
何が彼女の気を引いたのだろうか?
街灯に照らされた道路に少女は視線を向けていた。
チョークか何かだろうか。
少しいびつな丸が幾つか書かれている。
子供の落書き。
少女は、足元の石を軽く蹴った。
丸の一つに転がり止る。
それを見て、少女は片脚を上げて、とんとんと跳ねた。
カソックを着て夜の町を歩く少女の情景。
起伏なし短し。
サイトのトップページに更新の度に載せている「絵の無い4コマ漫画」
というかショートコントというか、そういったモノです。短いです。
12/12更新
自作 三千九十八ノ一~三千百二十八ノ二
計15本を掲載しました。