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空の境界SS・CG大会『魔術師の宴』ご投稿作品です。
tunaさまからご投稿いただきました。
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幹也はまた、式のために、危ない橋を渡るつもりなのだろう。
夏の日、幹也が意識不明のまま生死の境をさ迷った日々を思い出す。
それは、幹也の妹(悔しいが)として、そして橙子師の正当な弟子
として、許せないと思った。「橙子師の弟子は私しかいない」これは
立派な動機だと鮮花は確信した。
相手は魔術師だ。幹也を足止めする必要がある。
鮮花の頭脳が思考をめぐらせはじめる。
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野望
(1168)
(02-10-20 10:40)
空の境界SS・CG大会『魔術師の宴』ご投稿作品です。
ええるぜさまからご投稿いただきました。
空の境界1コマ漫画です。
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四コマ。
(6878)
(02-10-02 22:46)
空の境界SS・CG大会『魔術師の宴』へのご投稿作品です。
かすがさまからご投稿いただきました、四コマ、四連発になります。
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鮮花の受難
(1508)
(02-10-14 16:41)
空の境界SS・CG大会『魔術師の宴』ご投稿作品です。
かすがさまからご投稿いただきました。
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「待て、軽い風邪だから心配しなくてもいい。そんな事より、大変なんだ」
眼鏡を外している橙子さんは、まるで的を目の前にしているような緊張感を漂わせながら立ち上がった。
「何か、あったんですか?」
ごくりと、咽が鳴る。
「これを見ろ」
そう言って、橙子さんが差し出したもの、それは―――――
□
ほんとうの自分?
(1961)
(04-04-28 22:34)
しにをさまからAcidRainにご寄稿いただきました。
蒼崎橙子は、ふと今の自分を見つめる。そんなお話です。
―――――――――
けれど、そうなるまでは、仮寓ではあっても私の住まう唯一の場所である。
そうはっきりと認識している。
きちんと両の足で踏みしめている。
ここは蒼崎橙子の居るべき場所だ。
しかしだ。
しかし、この状況は何なのだろう?
鮮花の淹れた紅茶を、かなりぬるまったそれを啜りながら、そんな疑問に首を捻っていた。視線を巡らせれば、デスクには黒桐が、その傍には式がいる。
空の境界SS・CG大会『魔術師の宴』ご投稿作品です。
四季真さまからご投稿いただきました。
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なぜ、引き出しの奥にしまったのか。
その理由すら忘れてしまったというのに、それは今、依然としてわたしの手の中にある。
あの日より、わたしは少しだけ歳を経たというのに――
写真の中の風景は、あの頃と何一つ変わりなかった。
山口 遼さまから、AcidRainにご寄稿頂きました。
橙子さんSSです。
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「黒桐」
蒼崎橙子の声は、少し黒い。
「それは、私には不可能なことだ」
眼鏡がないので語調が違う。慣れているはずの変化に、幹也はドキリとした。紡がれた言葉は相変わらずだったが、それでも幹也は硬直した。確かに橙子は物憂げに瞼を閉じている。彼はこんなか弱い蒼崎橙子の姿など、見たことはもちろん、想像すらしたことがなかった。
□
コクトー君の観察日記
(2307)
(02-06-25 22:26)
「式乳祭り」SS第17弾です。
「巨乳派SS」第4弾となっております!
月詠さまにご投稿いただきました!
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橙子さんはうむと重々しく頷く。
ま、もうどうでもいいや。
「でだ。大体のデータは揃った。
後は細部のデータなのだが」
「?具体的には?」
「胸だ」
「二つじゃないですか?」
そう言った途端。
一気に空気が軋み、殺気が渦巻く。
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姉妹神技ねお
(3882)
(02-10-07 23:15)
空の境界SS・CG大会『魔術師の宴』ご投稿作品です。
権兵衛党さまからご投稿いただきました。
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姉「お」
妹「何だ?腐って膨らんだ牛乳パックでも見つけたか?」
姉「いい加減その路線から離れろ妹」
妹「で、何を見つけたのだ?」
姉「いや、食べ残しなのだが」
妹「結局そこに・・・何だそれは」
姉「だから食べ残し」
妹「私には赤いコートに見えるが」
姉「食べ残し」
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だから、これは秘密
(1584)
(02-06-28 22:50)
「式乳祭り」SS第20弾です。
「標準派SS」第6弾となっております!
瑞香さまにご投稿いただきました!
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くくくくく。
まったくもう。
なんて――。
なんて――莫迦らしい。
ついかぶりをふる。
式はたしかに寝ていたとはいえ、もう二十歳のはず。
立派な成人で結婚さえできるというのに。
やはり式といえども乙女、花も恥じらうお年頃ということか。
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プレゼント
(1851)
(03-03-16 21:50)
空の境界ホワイトデーSSです。
瑞香さまからご寄稿いただきました。
・・・ホワイトデーに掲載が間に合わなかったのは、
ひとえに須啓の所為なのです(謝。
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「……これってホワイト・デーのお返しなんじゃないですか?」
「君もそう思う?」
そういって橙子さんは珈琲を飲む。その綺麗な朱色の唇にカップにふれて、口紅がかすかに残る。
「でもね、幹也君」
「はい、なんですか?」
「わたし――渡してないのよ」
第四回TYPE-MOONキャラ人気投票への応援物としてご投稿されていたものを
瑞香さまからお預かりしました。
加筆・修正されておられますので、既読の方も是非。
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わたしは橙子。けっして青子などではなく――けっして。
けっして――――などではない。
蒼崎の魔法のための使い捨てのものなどではない。
―――――――――――――――――――――けっして。
だからわたしはここで伽藍の洞という工房を開く。
蒼崎ではない橙子が、橙子として何かを得るために。
□
傷んだ赤
(1336)
(02-10-21 22:22)
空の境界SS・CG大会『魔術師の宴』ご投稿作品です。
瑞香さまからご投稿いただきました。
後編のご投稿も頂きました! 完結、です。
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田舎
最初の感想。
このヒースロー空港は牧草地の真ん中にある。
青々とした草原と羊と牛。それにアスファルトの道だけ――。
なんていうか、日本じゃ考えられない光景。
そして肌寒くて体に震えが走る。
□
手渡し
(2320)
(03-02-15 00:09)
瑞香さまからご寄稿いただいたバレンタインSSです。
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だからこうしてチョコを持参してきたというのに。
今、橙子も鮮花もいなくて、せっかくふたりっきりだというのに。
ああ、理由はわかっている。
緊張している。
なんていうか恥ずかしい。
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廃墟の中で
(706)
(02-10-06 22:46)
空の境界SS・CG大会『魔術師の宴』ご投稿作品です。
真さまからご投稿いただきました。
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「ああ、生憎と私は君と同じ機関には属していないよ。
かと言って十字架の眷属というわけでもない。
私があの街に行くのは、単に後片付けをするだけだからね」
協会でも教会でもない、と言うことはこの男は――――!
「死徒……!」
空の境界SS・CG大会『魔術師の宴』ご投稿作品です。
秋月さんからご投稿いただきました。
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「…また使い込んだんですか。
どうすればそんなに頻繁に給料を滞らせられるんです…」
「仕方あるまい。掘り出し物があったんだから。
魔術師たるもの、価値あるものは手に入れなければならんだろう」
「平穏な生活が続いている時に、
わざわざ物騒なもの買い込まなくてもいいでしょう!
そういうのは趣味っていうんです!」
いい加減苛々も、収集がつかない所まで来ていた。ああもう全く!
□
もしも、橙子が・・・
(780)
(02-10-02 22:44)
空の境界SS大会『魔術師の宴』へのご投稿作品です。
タイトル以外は全てネタバレになるので、とにかくご一読を(笑。
空の境界SS・CG大会『魔術師の宴』ご投稿作品です。
練馬さまからご投稿いただきました。
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事務所の窓から、去っていく藤乃が見える。
私は、デスクに置かれた写真を再び手に取った。
「もし、黒桐の写真なんぞを見せていたら、有無を言わさず追い払う所だったが……」
写真の男は、私が全く知らない誰かだった。
「彼女も、流れている時間の中で、立ち止まらずに進んでいたか」
十年の間、ちゃんと藤乃はためらわずに人と出会い、人に関わって来た。
この写真が、その証拠だった。藤乃と写真の男がどういう関係なのか、
私は知る必要も無かったので尋ねなかった。
仕事を引き受けたからには、完遂させる。それだけだ。
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思い出
(897)
(02-10-07 23:12)
空の境界SS・CG祭り『魔術師の宴』ご投稿作品です。
蓮内さまからご投稿いただきました。
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「・・・あれ?」
「何だ、黒桐。『何か』いたか?」
「いませんよ。何ですか、その嬉しそうな顔は」
「そうか?嬉しそうか?・・・で、何があった?」
「古い、オルゴールですよ。結構な年代物ですね」
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求める物
(322)
(02-10-02 22:51)
空の境界SS・CG大会『魔術師の宴』ご投稿作品です。
蓮内さんからご投稿いただきました。
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―――青崎。お前は、何を求める?
私か?私は・・・お前のように“極地”を求めたりはしないさ。
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一寸一服
(303)
(02-10-02 22:56)
空の境界SS・CG大会『魔術師の宴』ご投稿作品です。
雨音さんからご投稿いただきました。
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絵画の中に閉じ込められたような世界だった。
色を持ち、質感を持ち、しかし現実味だけが完璧に欠如している。
そんな世界の中、私は古い白いテラスに在った。
その場所には四本足の白いテーブルとあつらえたように四脚の白い椅子。
テーブルの中央には一輪の名も知らぬ花。
四脚の椅子の前には淡く香る紅茶。
添えられたシナモン。
私はそこで、何を待っているのか。
□
ガランドウ
(5289)
(05-03-21 23:52)
空の境界+メルブラSSです。
伽藍の堂を訪れたシオン。その彼女の目的は。
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「……時計塔の出身にしては、アトラスの歴史には明るいのですね、蒼崎」
「そうでもないさ。あんなものは常識の範疇だ、
彷徨海の連中だって知っているよ。そんなことより―――」
私の言葉を軽くあしらって、そんなことより、と彼女は更に視線を強めた。
「私の身内に、おかしな真似はしていないだろうね―――吸血鬼」
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七夕に願うこと。
(5082)
(06-07-17 23:57)
伽藍の堂での七夕の日のお話です。
――――――
「……笹?」
「あと短冊もあるみたいだけど」
そう、それは白い布で軽く包まれた一本の笹の枝と短冊。
あげく、ご丁寧に筆まで用意してあった。
「なんでこんなものがここに」
「……」
あまりのタイミングの良さに、橙子の顔が頭をよぎる。
が、その疑いを打ち消すように幹也の言葉が重なった。
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幸せですか?
(1063)
(02-10-14 16:45)
空の境界SS・CG大会『魔術師の宴』投稿作品です。
主催、須啓の作品になります。
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ここは、礼園と橙子さんの事務所の中間点にある駅だ。
でも、兄や式のアパートとは、事務所を挟んで反対側にある訳で、余程の用でもない限り、
兄や式―――もちろん私だって、こんな場所にいるはずが無いのだ。
だからわざわざこんな場所を幹也との待ち合わせの場所に選んだっていうのに!!
「なんで、あんたがいるのよ、こら、式!」
言いながら、窓ガラスを叩こうとした自分の手を、寸前のところで私は止めた。
あの野生動物並みの五感を持つ女ならば、ひょっとしたら気付くかもしれないから。
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橙子さんのおかしな眼鏡
(6346)
(06-10-27 00:06)
伽藍の堂の面々の、騒々しい日常の一コマです。
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「これ、やっぱり魔法の品なんですか? 所長」
「まあね―――っと、そう露骨に顔をしかめるな黒桐。
別に危険な品、という訳でもないんだから」
橙子さんが魔法の品、なんて持ち出してろくな目にあったことがない僕は、
どうやら自然と顔をしかめていたらしい。