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千鳥を踏んで (6605) (05-09-06 05:40)

桜トゥルーエンド後日談。お酒に纏わる幾つかの出来事。

「サクラ、今日は土曜日でお休みです。まだ陽の高い内からのんびりと杯を傾ける。これが休日の醍醐味という物でしょう」
 緩んだ笑顔で飄々と返す年中有休の同居人。

 ……加えて最近はライダーの傍らに、唾を飲み込むとらも一匹、よく見受けられる様になった。それでも流石に職業意識みたいなものは一応備えている様で、桜の居る前では要求してはこない。
 居る前では。

 ……いつかの言葉を思い出す。
 宝石の眼の彼女が曰く、サーヴァントはそのマスターに似るのだと―――

 『西奏亭』様にお預かり頂いております。

小春の日和、甘苦し (7783) (04-05-13 01:36)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:うづきじん
Fate/stay night>ほのぼの | 三人娘 リーズリット・セラ

セイバーエンド後日談。
 (『スウィートビター・メイプルシロップ』改題)
 その日少女は、街往く中で珍しいものを目に留めた。

「……甘いもの、嫌いって言ってたけど」
 指先に付いた餡子を舐め取る。あれから仲良く二匹づつ、袋の中身を片付けて。
「気に入ってもらえて、良かった」
 にやにやと―――自覚はしてるが、抑えられなかった―――彼女を見やる。熱いお茶缶を握り締め、恥ずかしそうに俯く彼女。
 クール・ビューティーな外人さんが、三口で鯛焼きを片付ける姿と言うのも。中々見れない、観物だった。
「……その。美味しかったもので」

 加筆修正の上、『西奏亭』様にお預かり頂いております。

慎ましやかに桜呼ぶ (10034) (04-05-07 08:16)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:うづきじん
Fate/stay night>ほのぼの | 短編読切 間桐慎二 ライダー

桜トゥルーエンド異聞。
 マテリアル以外に救いの無い、彼の物語。


「……やあ、久しぶりだね。ライダー」
 高いだけでひ弱な体躯。涼し気に見えて卑屈な眼。器用にも増長と劣等感とを混合させた、その口調。
 頭の先から爪の先まで、一から十まで気に障る。
「お久しぶりです、シンジ。覚悟は良いですか」
 これだけ大きい屋敷なら、きっと悲鳴は漏れないだろう。
「ちょ、ちょっと待」
 取り敢えず。死なない程度に、自慢のすかし面を一発殴りつけてみた。



 ※こちらの投稿掲示版に掲載されていたものを見直し頂いた上で、西奏亭に
 転載致しております(うづきじんさんの部屋に掲載)

手を合わせて (3851) (05-05-06 23:35)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:うづきじん
Fate/stay night>ほのぼの | セイバー ライダー

桜トゥルーエンド閑話。
ライダーさんがおうさまを駆ったり、おうさまに駆られたり。

 この国の冬はとみに寒い。陽が香る布団の抱擁は、確かに離れ難く魅力的なものではあったけど。
 それでもやはり、日がな一日炬燵を駆るライダーなど、他に居はしないだろう。
 ……これがむしろ、私の堕落にその因を見出せるのなら、話は簡単だったのだけど。

 夢を見る。
 それは昏い暗い杯の下で。
 遥か上から零れる淡い光に照らされた、黒の少女の夢―――

 『西奏亭』様にお預かり頂いております。

甘味に咽る (9537) (04-05-07 08:14)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:うづきじん
Fate/stay night>ほのぼの | 短編読切 セイバー 三人娘

凛グッドエンド後日談。
 小春日和の昼下がり、平和な休日の一幕。


 悲しげに、何も乗っていない皿を見つめる少女。
 どこか微笑ましい光景に、口元がほころんで。
「モンブランとアメリカン。―――二つずつ」
 財布の紐も、綻んだ。
「良かったら、どうぞ」
 少女は。信じられないものを見る顔で、こちらを呆と睨みつけ。
「―――カネ。貴女は、良い人だ」
「……それはどうも」


 一介の女学生が騎士王と(で)遊ぶ話。

 
 ※こちらの投稿掲示版に掲載されていたものを見直し頂いた上で、西奏亭に
 転載致しております(うづきじんさんの部屋に掲載)

病臥に惑う (10254) (04-05-13 01:47)

凛グッドエンド後日談。
 夢見るおひめさまと、苦悩するおうさま。

 ―――その匙を見て、ふと思った。これなら或いは、もしかして。
 差し出される茶碗。伸びだしそうな手を抑え、視線を合わせず俯いて。
『―――桜?』
『……先輩。腕に力が、入りません』

 ……どうかすると、最近は埒も無い思いが頭をよぎる事さえある。朝から晩まで弛み切り、縦に横にと転がる毎日。愛しい人は傍らに。望みがあれば叶えてくれて、出て来る料理は芸術の域で。
 ―――これこそ、真に王の暮らしなのではなかろうか、と。

 懐剣は何より胸に近く在る、と言う話。

 加筆修正の上、『西奏亭』様にお預かり頂いております。

紫の桜、茜の柳 (9464) (04-02-24 02:44)

 ……何かおかしな事を言っただろうか?心の内で首を捻る。確かにあの二人
は良くつるんでいるらしいが。変人同士気が合うのだろう。
「知らんのか?―――いやまあ、或る意味その方が健全なのだろうが」
 あ、本当に珍しい。『何かを言い淀む』美綴綾子の姿なんて、『怒りに我を
忘れる』間桐桜くらいにはレアだ。と言うか、初めてかも。
「知らないって何が。あいつらが相思相愛だとでも言いたいわけ?」
 軽口を返す。
 ―――と。綾子は、眉を顰めてこちらを見返してきた。
「何だ、知ってるんじゃないか。人が悪いぞ、遠坂」


 セイバーE後の日常、多数キャラを活き活きと描く手腕が素晴らしいです。 西奏亭への頂き物

胸中、穏やかならず (17921) (04-05-07 08:18)

セイバーエンド後日談。
 ぶるぶるとふるえてゴーゴー。

「桜さんなら大丈夫だと思うよ。料理も上手いし、綺麗だし。……大きいし」
「……はい」
 最後の言葉に、思い出してしまう。誉めてくれるのは嬉しいのだけど。
 ―――三枝先輩。
 上には上が、いるんです。

「ところでイリヤ」
「なに?」
「料理に一番重要なもの。何か分かる?」

 七センチの憂鬱。



 ※こちらの投稿掲示版に掲載されていたものを見直し頂いた上で、西奏亭に
 転載致しております(うづきじんさんの部屋に掲載)

お願い (12943) (04-03-25 00:20)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:しにを
Fate/stay night>恋愛 | 短編読切 18禁 衛宮士郎 遠坂凛

「今日は遠坂にしたい事あるんだけど」
 本格的に始める前に、言い差しておく。
 相手の顔が正面にないのが少し間抜けで、少しありがたい。
 胸に当たっていた柔らかい感触がもそもぞと位置を変える。
 脇から背に回されていた手が、少し力加減を変える。

「ふうん、何かしら?」

 肩の辺りにつけられていた遠坂の額が動く。
 抱き合ったままの格好はそのままに、首だけをこっちに向ける。



 士郎がした、凛へのお願いとは?
 捻りなく、畳1畳で終始してしまうお話です。
 ちなみに後ろなお話なので属性外の方はスルーして下さいませ。

その一口 (3361) (05-06-21 01:21)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:しにを
Fate/stay night>ほのぼの | 短編読切 衛宮士郎 間桐桜

間桐桜は逡巡する。
 ためらう。迷う。立ち尽くす。
 試されるのは己の判断力。得るもの、そして失うもの。変化の見極め。
 水面への一石が、大きく広がる波紋となるように。
 些細な原因が大きな結果を生む。
 何度となく見たもの。悲劇的な結末。
 一時の快は、後の悲嘆へと繋がっていく。
 すぐに姿を現さずとも、ゆっくりと確実に。


 なんだかわけのわからない話に。それほど高……ぽいし。

キスキス大好き! 桜篇 (6886) (04-06-18 01:39)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:しにを
Fate/stay night>ほのぼの | 短編読切 衛宮士郎 間桐桜 ライダー

「唇を絡ませ合うキスと、そっと触れ合わせるだけのキス。
 ……お好みはどちらですか?」
「そんなの決まってる」


「KISS×300」発売記念で書いてみました。桜ルートです。(今回は前編のみですが……)
 WINTERSファンの方なら。クロスオーバーできないです、念の為。

 それと、本作品はあくまで「一般向け」ですので。

二月十四日朝の出来事 (7776) (04-02-14 18:41)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:しにを
Fate/stay night>恋愛 | 短編読切 衛宮士郎 遠坂凛

「あ、そうなんだ。
 ふんふん、衛宮士郎くんは、遠坂凛さんのチョコレートを期待して待ってい
たと。そーいう訳なのね」
「そうだよ、悪いか」

 軽く睨む。
 遠坂は平気な顔。
 優位に立った表情。
 ただ、それが嫌味でなく、嬉しそうな笑顔で、それが魅力的に見えるのは、
惚れた弱みなんだろうなあ。
 ふっといじめっ子モードになりかけた遠坂が、表情を落ち着かせる。
 同じ笑みでもずっと穏やか。



 バレンタインデーSSです。
 凛と士郎の他愛の無い朝のやり取り一幕物ですが、実質、初「Fate」SSだったりします。

休日 (14129) (03-11-20 01:01)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:しにを
Fate/stay night>恋愛 | 18禁 衛宮士郎 遠坂凛

「信じられないな、と思ってさ。
 凛とこうしているなんてさ」
「あ……」

 こうして、と言う部分を僅かに強調する。
 いろんな意味を込めて、凛にいろいろと思い出させるように。
 じっと反応を待つ。
 こんな時の凛の反応は二つ。
 照れを隠すように怒るか、恥ずかしがる姿を見せるか。 

 今回はどうだろう。間近にあった凛の顔を見つめる。
 凛はぱっと顔を赤くしてしまう。
 少し俯き加減。
 
 

 体験版の出る遥か前、03/7月に書いたものです。
 従いまして、かなり……アレな出来である事をご承知ください。
 とりあえず、まだ「Fate」で18禁のを登録された方がいないので、縁起物と言う事で。

六道遊化 (1000) (04-04-12 00:18)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:しにを
Fate/stay night>シリアス | 短編読切 アサシン

 焦燥の念に駈られてもおかしくはない時に、男は悠然と心身を律していた。
 僅かに瞳に憂愁を滲ませるのみで。

「我が事終わるか……」

 呟く声は静かであった。
 諦観の色を含み、それでもなお澄んでいた。
 空を眺めていた視線を下げる。
 己が腕を手を見つめる。
 体を、足を見つめる。
 佐々木小次郎という名を与えられた体を見つめる。



 某企画用として書いたものですが、一時退避で自サイト掲載。
 セイバールートでの主死亡後の姿を描いております。
 とりあえずはまっとうに、書いています。
 どう映るのかは別として……。

別離 (1875) (04-03-21 01:13)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:しにを
Fate/stay night>シリアス | 短編読切 衛宮士郎 間桐桜

 誰もいない衛宮の家は、寒々しいものだった。
 こんなに静かで、こんなに冷たかったんだ。
 ぼんやりと考え、そして思い直す。
 これが普通だったのだと。
 別に目新しいものではない。
 ほんの少し前までは、いつもこうだった。
 ここに住んでいるのは自分だけ。藤ねえや桜はあくまで、帰るべき場所が他
にあった。
 夜は一人なのが当たり前。
 なのに、なんで一人でいる事に、こんなにも違和感があるのだろう。


 桜シナリオのさるエンド後のお話です。
 明るいお話ではありませんが……。

友達の彼女 (6832) (04-04-27 01:24)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:しにを
Fate/stay night>ほのぼの | 短編読切 衛宮士郎 間桐桜 柳洞一成

「あの、雌狐めがあああーーーーッッッ」

 ドアを開けるが否や、今まで悠然たる姿で廊下を歩いていた元生徒会長の口か
ら咆哮が迸る。

「聞け、衛宮……、また、あの……」

 しかし、ぴたりと勢い込んだ言葉が止まる。
 開けた口はそのままに、動きすら停止している。
 肩書きを次へと渡してなお、実権の幾ばくかを握っている柳洞一成をして、こ
んな状態になるのは、極めて珍しい事だった。
 それほどの、予期せぬ光景が一成の前に広がっていた。



 桜エンド後の日常物です。
 一成と士郎とのやり取りを描きました。
 学校舞台ですが、桜のお姉さんは出て来ません。念の為。 

呪い (3367) (04-03-03 06:08)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:しにを
Fate/stay night>シリアス | 短編読切 セイバー キャスター

 今までの私ならば文句を言えず、打たれ続けただろう。
 けれど、今は、否定する。
 この呪われた運命を憎悪する。
 けれど、何が出来よう。
 私は―――

 その時だった。
 立ち尽くし、ただ宗一郎様を見つめていた私の、停止状態を破った闖入者。
 雷の如き怒りの声。
 罪を告げる言葉。

「キャスター―――貴様、主に手をかけたな……!!」

 声に顔を動かすと、苛烈とも言える瞳が私を睨んでいた。
 ああ、と瞬時に悟る。彼女が何を見たのか。彼女がどう認識したのか。



 桜ルートにおけるキャスターのお話です。
 あの場面を、キャスター視点で描いてみようといった趣旨になっています。

立たない人形 (11608) (09-02-16 02:08)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:しにを
Fate/stay night>恋愛 | 短編読切 18禁 衛宮士郎 間桐桜

衛宮士郎の体は、おかしな状態にあった。
日常では何ら不具合は無いが、明らかに問題を含んでいた。
最初は疲れているのかで済んでいたが、日にちが経つにつれ、
それは恐怖と絶望とを士郎に与えた。
確実なる死の影にすら立ち向かった男の驚愕。
それは……。


桜トゥルーエンド後のお話です。

陵辱夜 (20203) (05-08-02 00:45)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:しにを
Fate/stay night>その他 | 短編読切 18禁 衛宮士郎 間桐桜

間桐桜にとって衛宮士郎は憧憬の対象だった。
 まっすぐであり、優しく、眩しく見える存在。
 士郎にとって桜は、妹の如く思っていた少女。
 身近な可愛い後輩であり、守るべき人だった。

 そんな二人の関係を知っている者が眼にしたら、それは異様と映っただろう。
 深夜の一室で繰り広げられている、その光景。


 タイトルの通りです、多分。
 ダークとかのお話でないと思います、このくらいだと、多分。

電話を受けて (5954) (04-04-03 00:11)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:しにを
Fate/stay night>ほのぼの | 短編読切 衛宮士郎 遠坂凛

 はい、遠坂……、なあんだ、士郎か。
 え…、冗談よ。この電話だとほとんど知っている人いないし、最初からもし
かしたらと思ってた。
 うん、そう。
 ええと……、そうね、1週間近く経ってるわね。
 ちょっと没頭してた。
 ごめんなさい、指導を怠って…、いい? そんな事ないわよ。
 約束だし、これはわたしの義務なんだから。
 その分、びしびしやらないといけないわね。
 なにを怯えているのかな、つけを回すなって、ふうん、そう思ってたんだ。
 あ、露骨に話題を変えようと…、そうじゃない



 遠坂家に掛かってきた、士郎からの電話。
 それを受ける凛。
 凛グッドエンド後での、出来事です。

りずせら (4951) (04-03-25 00:14)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:しゅら
Fate/stay night>ギャグ | 短編読切 リーズリット・セラ

「リズ、貴方掃除はやったの?」
「……どうせまた散らかる、だから、いっその事散らかったままで」

 パンチでグー



 といったお話がたくさん収録されております。
 もともとは、しゅらさんがご自身のサイトで不定期掲載されたもので、
ご好意でまとめて頂き、西奏亭に掲載しました。

全男子渇望のイベント3 (30682) (06-01-24 00:57)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:てぃーげる
Fate/stay night>その他 | 18禁 衛宮士郎 美綴綾子

キシ、キシ、と板敷きの廊下を歩く音。
 ひどく小さい。音の主が音を立てないよう極力努めている、そんな歩み。
 なのに、耳にはその音がはっきりと届いていた。
 自然、意識は音の方へ集中する。音はゆっくりと、だが確実に近付いてくる。
 と、音が止まった。
 多分、すぐ近くにいる。瞼を開き、視線を向ければその姿を認めることが出来る程度に。
 誰なのだろう? 今の時間によって心当たりも幅が出る。とりあえず自分に、俺に会いに来るといったら――。


 月姫での淫夢イベントのFate版になります。本編にない組み合わせをお楽しみください。
 西奏亭への頂き物です。

天抜き競作・カゲロウ篇 (1953) (04-03-08 00:18)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:多数
Fate/stay night>その他 | 短編読切 イリヤ 藤ねぇ

イリヤと藤ねえがカゲロウを眺めて……という形を基本フォーマットとしての天抜きです。

真さんを皮切りに、参加者14名、作品数34本。
参加者:真さん、しゅらさん、倦怠感さん、MARさん、山口 遼さん、
    瑞香さん、 阿羅本さん、jinroさん、てぃーげるさん、
    BBCさん、須啓さん、神無さん、Syunsukeさん、しにを
追加分として、Jinroさん、西紀貫之さん、しにをで9本。

 似て非なる書き方など、お楽しみください。

月下 (4747) (06-02-01 00:43)

_http://www5d.biglobe.ne.jp/~sini/  (archive)   作者:春鐘
Fate/stay night>シリアス | 短編読切 衛宮士郎 セイバー

「――――本当に……そう思いますか?」

 そこから先は。

「切嗣は―――貴方が夢を継いでくれるから『安心した』と言ったのだと……本当に思いますか?」

 言ってはならないはずの事だった。


 ある月夜の士郎とセイバーの会話。ある、視点の違い。
 西奏亭への頂き物です。

その選択の果て (15457) (04-03-28 22:20)

 こうなったのは俺の責任だというのに、その結果を見届けねばならないのに、
俺は視線をそらしてしまっていた。
 けれど。

「あなたは衛宮士郎を愛している、と言ったのにね。片思いだったみたい」

 耳に入ったのはやはり楽しそうなキャスターのその声。
 意味を理解するのに数秒かかった。

「――な、に?」

 その台詞に思わず顔を上げていた。



 凛シナリオの、さる分岐からのお話。
 権兵衛党さんが、藤ねぇへのあらん限りの想いをぶつけた作品です。
 故あって、この力作を西奏亭に頂いております。
 読んで下さい。思い入れをもって書く事が、どれだけ作品を活かすのかを。