□ 橙子さんの空飛ぶ箒。 (1898) (02-05-04 17:41)
橙子さんの魔法の箒に、幹也君が連れ去られてしまいます。
それを助けるべく、式と橙子さんは――――。
いつものように、数回のコール音のあと、留守番電話に切り替わる。
流れてきたのは、起きぬけには聞きたくない人物の声だった。
「私だ。起きているか、式。いきなりだが、すぐに事務所までくること。
 仕事というわけではないんだが、
 不幸な事故でうちの従業員が空に上がってしまってね。
 一人では降ろすのに難儀しそうなんだ。
 というわけで、起床次第すぐにくること。
 来なくてもいいが、放っておくとどこぞの国の対空ミサイルに
 撃墜されるかもしれん。
 ――――ああ別に、それはそれで面白いかもしれないね。
 やっぱり来なくてもいいぞ、式」
ガチャンと、電話が切れる。
・・・つくづく思うのだけれど。
やはりあの女と私の思考回路は違いすぎる。