□ 契約 (508) (02-10-02 22:58)
空の境界SS・CG大会『魔術師の宴』ご投稿作品です。
秋月さんからご投稿いただきました。
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場所と日時を指定したのは先方なのだが、正直意外な場所を選んだものだ。
その喫茶店についた時、まず目に付いたのは入り口のガラスに映った
自分の姿だった。眉間に深く刻まれた皺。
まるで、私自身の苦悩を体で表したような、ある種の刻印。
目には付くが、取り立てて興味を引く訳でもない、
いつも通りの自分がそこにいる。
そして、ガラスに映った薄い私の姿と重なるように、
その男は以前会った時と変わらぬ笑みを浮かべていた。
「久し振りだね、荒耶」