□ 茶坊主 (2177) (06-11-20 00:20)
離れへと入り、背中に回した手で入り口の鍵を、かちりと閉める。
「──気付いてる?」
凛は殊更に柔らかだった瞳の奥に、縁側で跳ね回る
冷たい月の光と同じ色の輝きを灯らせながら呟いた。
『当然だろう。君こそ気付いていてくれたようで安心したよ、マスター』
耳元で響く──声ではない声。だからいつもの低く錆びた『音』ではないけれど、
口調のからかうような響きにはなんら変わりがない。
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相変わらずのエセほのぼの、エセシリアス、エセFateルートある夜出来事。
そんな感じの弓凛です。
タイトルは今回も「弓凛好きさんに16のお題」様よりお借りしています。