□ トオノの為に鐘は鳴る その68 (完結) (103441) (06-10-08 11:33)
「久しぶり、ね……」
私は目の前の墓石に花を捧げた後、ひとりごちた。
兄さんと翡翠が先に来て掃除をしておいてくれたのでとても綺麗になっている。
「……そうですね」
墓前で祈りを捧げていた琥珀。
彼女はこの場所で何を思ったのだろう。
「……無礼を承知で聞きたいんだけど」
「わたしで答えられるかどうかはわかりませんが」
この無機質な感情のない声を琥珀の口から聞くのも久しぶりだ。
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「久しぶり、ね……」
私は目の前の墓石に花を捧げた後、ひとりごちた。
兄さんと翡翠が先に来て掃除をしておいてくれたのでとても綺麗になっている。
「……そうですね」
墓前で祈りを捧げていた琥珀。
彼女はこの場所で何を思ったのだろう。
「……無礼を承知で聞きたいんだけど」
「わたしで答えられるかどうかはわかりませんが」
この無機質な感情のない声を琥珀の口から聞くのも久しぶりだ。