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「私をこんなにした責任、取ってもらうっていったでしょ」
そういってニッコリ微笑むのはアルクェイドという白人女性、その邪気のない笑顔が逆に恐ろしい。
あ、あはは、あははははははははは
なんかもう笑うしかない気分だ。
「ただいま、秋葉」
自宅の、俺の目の前にいる秋葉は目を丸くしてどう言っていいのか分からないという表情をしている。
俺自身何を言っていいのか分からない。
「兄さん…その方はもしかして?」
「私の事、知っているようね?そうよ、志貴がこの前瀕死(ひんし)になりながらもナイフを入れたあの化け物よ」
「おはよう、志貴」
「ん、おはようアルクェイド。っていうかガードレールの上(そんなところ)で待ち伏せするのやめろって。少しびっくりしたぞ」
「えー、なんでー」
「なんででも…といったら嘘になるな。あのときの事思い出すからあまり気分良くないんだ」
「そんなに嫌がらなくてもいいじゃない。あれが私たちの始まりといってもいいくらいなんだから。…じゃなくって、危ない危ない。危うく本来の目的忘れるところだったわ。
志貴、今日何日か知ってる?」
「12月24日だろ?それがどうした…って、なんだなんだ。そんな軽蔑したものを見るときのレンみたいな目つきして」
「明日何の日か知ってる?」
「クリスマス」
「ネロ…カオス」
「久しぶりだな、人間」
忘れもしないこの姿、この声。この男の名はネロ・カオス。混沌の名を持つ死徒である。
「お前は昔、俺とアルクェイドが殺したはず…」
「確かに私は貴様に一度殺された。しかし世界は私が思い描いていたものよりも大きく、広かった。私に酷似しており、同じように弱ったものがいた。私たちは魂と呼ばれるものを混ぜ合わせどうにか生き延びた。もっとも、存在するだけでろくに動くことはできなかったうえ、思考することもままならなかった。わたっ」
何かがネロカオスの頭を吹き飛ばした。
投稿で送られてきたものを放置していました。すみません。
では
□
遠野家御伽話
(2693)
(03-12-13 00:46)
御伽噺は好きですか。
子供の頃に、絵本で読んだような。紙芝居で見たような。
美味しい料理が出てきたり、理不尽な事柄が起こったり。
この物語もそんな御伽噺の一つ。遠野家を舞台にした極々普通のお話です。
志貴と秋葉と翡翠と琥珀と。四人の人が作り上げた、なんともいえない味のお話。もしよろしければご賞味ください。
この作品は非常に黒い話となっています。読後、鬱な気分になる可能性が極めて高いので、精神衛生状態が良好な時にのみお読みください。
怖い話が好きな方や、ありきたりの話に飽きておられる方、話の種になるSSを探しておられる方等にぜひともお勧めします。
■
雪月花
(2741)
(03-12-25 01:25)
それは一週間前。
「来週は何の日か知っている、志貴?」
「ん、ああ勿論」
彼女が軽く微笑みながら、促す。
言ってみて、と。
「―――クリスマス当日だろ」
「……………」
あれ、怒ってる?
遠野志貴とアルクェイドの迎えるクリスマス。
これといって特別なことは何も無い。でも、二人には特別であろう一日。そんな何気ないよーな物語。
短いのでサクサク読めます。
場所:SS掲示板より
もしも遠野志貴があの日、あの時、あの場所で、あの人物に会っていなかったら?
そんな些細な食い違いから始まる物語。
過去に馳せるは郷愁の追憶か、はたまた取り戻せない後悔か。
全てが終わった日。
全てが始まった日。
或いは、一人の少年が死んだ日。
たったそれだけの日。
僅かなズレを見せる情景は、軋みを上げながらも優しく少年を抱擁する。
それは、日々欠けてゆく――――三日月の揺籃
第八話 三日月の揺籃 更新。
――――さあ、刃の上で踊れ。
・・・ん?
見ればボーっと立ったままの二人がいる。
翡翠と秋葉だった・・・。
この二人はどうやら、水着を選ぶのは気が進まないらしい。
まぁ、何となく理由はわかるのだが・・・。
秋葉は勿論のこと、翡翠だって決して・・・
「兄さん!!」
「志貴さま!!」
「!!」
「「ひょっとして、すごく失礼なことを考えていませんでしたか」」
「いや・・・そんなこと・・・」
私立遠野高等学校(第十三話、完結です)。
アルクェイドの誕生日SS。
独白形式。
とても短い(爆)
■
メリーメリー
(897)
(03-12-24 23:03)
いつものシエル&セブンのかけあい。
短くてゴメンなさい
■
世界に刃、キミには雪を
(2247)
(03-12-24 21:09)
志貴の前で変わっていくアルクェイド、聖夜の夜が近づく中で、志貴に襲いかかる謎の影……そして、志貴が見る、戦う者は!?
燃えるように赤い夕焼けの中、雪が降る。
彼はその中でただ立ちすくんでいた。
灼けるように染まった白い燐光は、何かに染まったような色合い。
その中にただ立ちすくんでいた。
足元には、
彼が愛すべき女性が、
十七個に。
MOONGAZER企画・純情翡翠SSの作品です。
紅に堕ちた秋葉を看る志貴、そして弱り果てていく主に翡翠は耐えきれずに……
彼も、彼女も。
みんな、みんな。
終わらせることができませんでした。
だから、終わってしまいました。
■
酔・反・柔
(2497)
(03-12-24 21:03)
MOONGAZER企画・純情翡翠SSの作品です。
遠野家の晩餐、秋葉に迫られ酒を飲む志貴であったが、やがてそれに翡翠も加わり……酔ったその夜に翡翠と志貴は……
でも………
「いつまでもこうしているわけには…………………っ」
トサッ
絹が少し擦れるような音がした後…………
…………志貴の思考は、一瞬停止した。
MOONGAZER企画・純情翡翠SSの作品です。
秋葉を守るために消えた志貴、そしてそんな遠野家から逃げるような秋葉、二人っきりの屋敷で翡翠と琥珀は……
在るべきものが欠落した非日常は、いつしか日常へと変わる。
心はピースの欠けたジグソーパズル。
どんなに探しても欠けたピースは見つからない。
埋めようとすればするほど、他のピースも綻び無くなっていく。
私には探すことは出来ず、ただ待つことしか出来ない。
再び、今の日常を変えるような、“非日常”に出会うまでは……。
■
遠野無双 翡翠伝
(1840)
(03-12-12 15:06)
MOONGAZER企画・純情翡翠SSの作品です。
志貴さまを守るのは自分しかいない――その思いが翡翠を不条理な戦いの場に誘う!琥珀の薬で威力百倍となった翡翠は千切っては投げ千切っては投げ……
■
キミのシアワセはボクの
(2899)
(03-12-24 21:05)
MOONGAZER企画・純情翡翠SSの作品です。
ひょんな事から七夜に唆され、二人で温泉に行くことになった志貴と翡翠。二人っきりの宿の中で……
ちょっと秘境な質問だったけども、俺は翡翠の眼を覗き込みながら尋ねた。
翡翠の瞳がはっと一瞬躊躇うように動いたけども、すぐにまた泣きそうな瞳になって……
「……そういう質問は意地悪です、志貴さま」
「ごめん。でも……翡翠……好きだ……共感とかそんなことよりもなによりも、翡翠の事が……欲しい……」
■
属性開発
(2908)
(03-12-12 15:08)
MOONGAZER企画・純情翡翠SSの作品です。
志貴を待ち受けるメカ翡翠。そしてリアル翡翠の口から語られる恐ろしい計画……なわけはない(笑)
「志貴さまは、私と姉さんをカチューシャだけで判別していると聞きました。ですから私のカチューシャが乗っていれば当然志貴さまは」
「なんですかその暴力的な理論は……というか、そりゃ確かに琥珀さんと翡翠は双子の姉妹だけども、そこまで俺は鈍感じゃないぞ、うん」
「もし志貴さまが本当に私のことを愛していらっしゃるなら、これを翡翠だと信じて疑わないはずです!」
■
聖なる夜の異邦人
(2531)
(03-12-24 21:11)
クリスマスの街角を歩くシオン、異邦人の彼女の瞳に映るクリスマスの光景は……
「――などと、私が言うのはおかしな話です」
私、シオン・エルトナム・アトラシアはコートの襟元を寄せて、小さく呟く。
そもそも宗教や信仰などは人を真実を遠ざけるフィルターである、としてい
る錬金術師が偉そうに語る話題ではない。だが、この街を歩いてもどこもここ
もクリスマスを迎える空気に包まれているのだから、そんな皮肉の一つも口に
したくなると言うものだった。
だがいい。みんなそれで幸せなのだ。それ以上の正邪を論じる権利は私にあ
りはしない。
その日、街は浮かれていた。
刻は聖夜、クリスマスイブ。街はイルミネーションで彩られ、恋人達で溢れかえる。
そして、そんな雰囲気はここ、遠野家でも例外ではなかった。
四季と秋葉と琥珀と翡翠が紡ぐ聖夜のお話。
■
月夜の散歩
(4858)
(03-12-12 02:16)
『普通』の男は、『殺人貴』と草原で出会う―――
『月夜の晩に、草原で』の幹也視点です。
■
月夜の晩に、草原で
(4199)
(03-12-10 00:43)
ある月夜、『殺人貴』は『普通』の男と出会う―――
以前、『七夜の隠れ里』さんに投稿させていただいていた作品です。まだまだ未熟で粗も多いですが、暇つぶしにどうぞ。
全員の眼はテーブル上の物に注がれていた。
そこにはシエルが作ったケーキが置いてある。
作品名――「カレーライス」
絡め手で攻めるシエルに、琥珀の反応も上々であったのだが、ある人物の行動により事態は急転する。
その先で明かされる琥珀の過去。翡翠の思い。
志貴は思う。琥珀が何故あの笑顔を浮かべるのかを――
ユウヒツさんから「硝子の月」に頂いたSSです。
完結となる第三話、Upいたしました。
□
トリコろ〜る
(2134)
(03-12-25 15:26)
今年「月姫」という作品と出会い、そしてSSを書き始めた三人の新人SS書きによるSS企画です。
「アルクェイド・秋葉・琥珀を使う」「何かの非常事態が起きる」というレギュレーションで書かれております。
・ユウヒツさま「浅上三人娘+1 遠野家へ行く」
・利一さま 「パーティーへようこそ」
・MAR 「幸福の条件」
以上三つを「硝子の月」にてお預かりしました。
各々の個性溢れるSS、どうぞ御堪能下さいませ。
□
vsメカ翡翠
(1239)
(03-12-11 09:40)
眼前に見えるのはシエルに狙いを定められた銃口、そしてそれを持つメカ翡翠。
それもよく見慣れて、見慣れすぎたモノ。
大型口径の火炎放射器の銃口が。
「しまっ―――――――」
単純にバトルモノを書いてみたくなったので書いてみました。
主人公はシエル・・かな?
メカ翡翠がどの程度強いかは・・・
カシャ、カシャ。
足を1歩踏み出すごとに、敷き詰められた落ち葉が乾いた音を立てる。
昨日の風のせいか、屋敷の庭は、見渡す限り落ち葉で覆われていた。
まるで、地面が落ち葉でできてるみたいだ。
マスターは、落ち葉の上を歩くのが好きみたいだけど、
猫であるあたしとしては、ちょっと困る。
だって、これだとちょっと歩くだけでも、がさがさとうるさい音が出てしまうからだ。
自慢の肉球が台無し・・・。
レンと琥珀さんのクリスマス物語です。
後編は、クリスマスまでにアップ予定。
ちなみに、後編には翡翠も出ます。
□
誕生日
(1570)
(03-12-11 01:44)
アルクェイドの誕生日が、自称12月25日ということから、
何故自称なのか、何故12月25日なのかを考えて書いた短編です。